え、あ、無理 4【JM】 (ページ1)

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挨拶　JM ページ1

JM

「驚かせてごめんなさい。」

しゅんと俯き、言うAに、
僕のオンマは苦笑した。

「Aちゃんがどこの誰でも良いの。ジミナを選んでくれてありがとう。」

そっと、Aを抱きしめたオンマにAは、顔を上げた。

「オンマ。」

ギュッとAがオンマに抱きつき、呟く。
オンマはニコッと笑い、僕にグッドサインを出した。
アボジはそんな二人を笑ってみていた。

ある週末、Aの父方の祖母の家(クォン家)に僕達家族は招かれた。
家の前に停まる迎えの高級車に、僕の両親は戸惑い、祖母の家の広さに驚いていた。

彼女の両親は家から勘当されたので、父方の祖母が彼女の後見人になっている。

僕の両親は、"クォン"を知っていたらしい。
ただ、A=クォンだとは思わなかったようで…
上流階級の上の方の家柄の人に一般人が、なんて、滅多に出会わないから、実際、そんな身近にクォンが居るなんて思わないよね。

「A、仲が良いのね。」

ニコニコとAのお祖母様は笑った。

「あの、私達にとっては大変優秀な自慢の息子ではありますが、本当にジミナで良いのですか？」

アボジはお祖母様に聞いた。
お祖母様は、ふふふと笑うと、

「貴方の言葉を聞いて、ますます、ジミンくんが相応しいと私は思いますよ。」

と答えてくれた。

「え、え？」

アボジはわけがわからないと、戸惑っている。

「ジミンくん、素敵なご両親ね。私達の理想のご両親よ。貴方は沢山愛されてきたのね。」

お祖母様の言葉に頷きつつ、Aを見ると、彼女は、キラキラした目で僕の両親を見つめていた。

「ねぇ、ジミナ。私、アボジとオンマのような夫婦になりたい。」

僕の手を握って言うAに、僕の両親は、照れながらも嬉しそうに笑った。

「うん、そうだね。」

僕が、そう肯定の返事をすると、Aはとても嬉しそうに笑った。

「色々と、面倒なことはあるかもしれませんが、出来得る限り、サポートしますので、私達は、若い二人を応援しましょうね」

お祖母様のその言葉に両親は頷いてくれた。

ーーー

「ジミナ、Aちゃんの手を離しちゃだめよ。あんな良い子いないんだから。」

帰りの車の中で真剣な顔でオンマに言われた。

「愛した女を手放すのは自分が死ぬ時だ。」

アボジの言葉に、僕はアボジ似なんだなぁなんて思った。

「もちろん。分かってるよ」

そう言いながら、僕は笑った。

…