40.些細なことでも… ページ40
40.Joshua
今回の旅行で、彼女からの愛情を再確認して彼女の全てを手に入れた。
今までの恋人未満幼馴染では手に入れられなかったものだ。
僕にとっては今まで頑張ったご褒美とも言える。
僕も彼女もアイドルになったから、Aと手を繋いで街を歩くのも諦めていたけれど、普通の恋人のように手を繋いで観光地を回れた。
カフェに入るのも、ショッピングをするのも、Aが隣りにいるだけで全部がキラキラ輝いた。
プライベート用に新調したスマホは彼女とお揃いで、これから二人の思い出を沢山記録していくだろう。
手始めにツーショットを沢山撮った。
新しいスマホの待受は誰かに見られたらマズイから彼女じゃないけれど、Aと同じ待受画像にした。
なんだか、恋人って感じでこんな些細なことでも嬉しい。
会えなかった期間を埋めるように。
お互いの愛を再確認するように。
僕達はずっと一緒に過ごした。
「あ、」
目の前を歩く小さな女の子が転んだ。
「ジスっ!」
そうAに呼ばれたから、
「よっと。」
小さな女の子が持っていた風船を少し飛んでキャッチした。
風がなくて良かった。
Aを見れば、しゃがんで女の子と目線を合わせ、何やら話していた。
「ふうせん…」
「ほら、"格好良いお兄さん"がキャッチしてくれたよ。」
Aは女の子にそう言って僕を指さした。
「はい、どうぞ。気をつけてね。」
女の子に風船を渡せば、
「"かっこいいおにいさん"、ありがとう。」
風船を受け取った女の子はそう言った後、家族に呼ばれたようでそちらに歩いて行った。
「格好良いお兄さんって…」
「ふふ、優しいお兄さんのほうが良かった?」
「いや、別に…」
「昔からジスは格好良いし、優しいよね。」
なんでもないことのようにAがそう言うから、
「昔からAは可愛くて優しいよ。」
そう言えば、Aはキョトンとした後、笑った。
あの女の子が泣かないようにすぐに声をかけたAこそ優しいと思う。
「ジスは格好良くて優しいパパになりそうだね。」
「そう?じゃあAは可愛くて優しい奥さんになってくれるかな?」
彼女の背後からぎゅっとハグしてそう囁やけば、
「そこは、ママじゃないの?」
と腕の中のAが笑いながら言った。
「ん〜、ママの前に僕の奥さんになって欲しいな。」
「うん。良いよ。」
なんて会話して、僕はこの旅行に来れて本当に良かった。と心から思った。
…
948人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちな(プロフ) - 璃央さん» 嬉しいコメントありがとうございます。"湧き出ろ私の想像力!"(笑)と日々呪文を唱えながら書いてますが、如何せん気分にムラが出てきてしまう悲しい凡人ですので、過度な期待は要注意です(笑)。いつの間にか増えている?なんてことがあるかもしれません。 (3月10日 20時) (レス) id: b08d3e60ad (このIDを非表示/違反報告)
璃央(プロフ) - そうだったのですねTT本当ですか…!!何度も読み返してしまうくらい好きなので嬉しいばかりです!!もしお時間ができた際にはTWICEメンバーでこのお話と同じような設定や周りからの愛され具合でセブチの別メンバーとのお話も拝見してみたいですTT (3月8日 23時) (レス) id: 8bbcfff603 (このIDを非表示/違反報告)
ちな(プロフ) - 璃央さん» コメントありがとうございます。私生活がちょっと多忙でして、毎日更新できず、一気に更新しました。喜んでいただけて良かったです♪短編のつもりで書き始めたこのお話も〆方が決まらず、結局、ぼちぼちと続くかもしれません^^; (3月8日 20時) (レス) id: b08d3e60ad (このIDを非表示/違反報告)
璃央(プロフ) - たくさん更新していただきありがとうございます!ずっと更新してくださるのを待っておりました!TWICEとしてセブチのジョシュアと恋するお話がなかなか無く、このような文才溢れる小説を見れることをとても嬉しく思いますTT一生続いてほしいくらいです! (3月7日 22時) (レス) @page48 id: 8bbcfff603 (このIDを非表示/違反報告)
ちな(プロフ) - 花さん» コメントありがとうございます。お話に入れられるよう、頑張ります。 (2月11日 11時) (レス) @page26 id: b08d3e60ad (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちな | 作成日時:2024年1月27日 23時