01.貴方は居ない ページ1
01.
物心付いた時から、ずっと一緒だった幼馴染は、いつも私の左側に居た。
彼が私の左側に居るのは当たり前で、そこが彼の定位置だった。
ずっと傍に居てくれたから、ずっと私の左側は貴方だったから。
だから、
「この間スカウトされてね。僕、アイドルになるんだ。」
キラキラした笑顔でそう話した幼馴染に何と言えば良いのか…。
「そっか。」
私は小さくそう呟いた。
今までずっと一緒にいたからこれからも一緒にいられる、なんてそんなのは有り得ないってわかっていた。
私と彼は性差もある。
同じ道は歩めない。
プロムはどうすれば良いの？
貴方が居なくなったら私はどうすればいいの？
今、コレを口にしたらダメだってことくらいわかっている。
「Aったら、応援してくれても良いんだよ？」
ぷぅと頬を膨らませて言う彼の頬を人差し指でつつきながら、
「応援してるよ。頑張ってね。」
そう笑顔を作って言った。
私はちゃんと笑えているかな？
「うん、頑張ってくる！」
破顔してそう彼は言った。
大丈夫、バレてない。
彼と離れたくないと思うのは私だけ、なんだろうな。
それから私だけ大学に進学した。
学生のうちは一緒に居られるなんて思っていた私は、現実を見ていなかった。
彼は常に私の左側にいたから、何気ない時に自然と左に視線を向けてしまい、誰も居なくて苦笑いしてしまう。
癖ってなかなか抜けないな。
それだけ一緒に居たということだろう。
たまに彼の母から彼の近況を聞いた。
システムはよくわからないが、彼はアイドルになるべく頑張っているらしい。
元々が温厚で頑張り屋の彼のこと。
きっと夢を叶えるんじゃないかと思っている。
私も彼の居ない左側に視線を向けることはだんだん減ってきた。
きっと時間が経てば、彼と言う幼馴染が居たことも、多分彼が私の初恋だったことも、過去になるんだろうな。
大学を卒業した時、きっと幼馴染、そんな人も居たなぁなんて、私の過去になる。
あの日、あの時、
"
そう告げていたら、何かが違っていたのかな？
なんてね？
…
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ちな(プロフ) - 璃央さん» 嬉しいコメントありがとうございます。"湧き出ろ私の想像力！"（笑）と日々呪文を唱えながら書いてますが、如何せん気分にムラが出てきてしまう悲しい凡人ですので、過度な期待は要注意です（笑）。いつの間にか増えている？なんてことがあるかもしれません。 (3月10日 20時) (
レス) id: b08d3e60ad (このIDを非表示/違反報告)
璃央(プロフ) - そうだったのですねTT本当ですか…！！何度も読み返してしまうくらい好きなので嬉しいばかりです！！もしお時間ができた際にはTWICEメンバーでこのお話と同じような設定や周りからの愛され具合でセブチの別メンバーとのお話も拝見してみたいですTT (3月8日 23時) (レス) id: 8bbcfff603 (このIDを非表示/違反報告)
ちな(プロフ) - 璃央さん» コメントありがとうございます。私生活がちょっと多忙でして、毎日更新できず、一気に更新しました。喜んでいただけて良かったです♪短編のつもりで書き始めたこのお話も〆方が決まらず、結局、ぼちぼちと続くかもしれません^^; (3月8日 20時) (レス) id: b08d3e60ad (このIDを非表示/違反報告)
璃央(プロフ) - たくさん更新していただきありがとうございます！ずっと更新してくださるのを待っておりました！TWICEとしてセブチのジョシュアと恋するお話がなかなか無く、このような文才溢れる小説を見れることをとても嬉しく思いますTT一生続いてほしいくらいです！ (3月7日 22時) (レス) @page48 id: 8bbcfff603 (このIDを非表示/違反報告)
ちな(プロフ) - 花さん» コメントありがとうございます。お話に入れられるよう、頑張ります。 (2月11日 11時) (レス) @page26 id: b08d3e60ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちな
| 作成日時：2024年1月27日 23時
