売名行為4 ページ30
☆
松本潤side
「あ、そうなんだ。君も韓国にいたんだね。」
「え、は?」
「Aは、3年間向こうの学校に通っていたからね。」
「あ、え」
「거짓말 치다 (コジンマル チダ)」
「え、なんて?」
「嘘つき」
「…。」
終了だな。
まったくね、もう少し粘ってくれよ。
板倉、顔面蒼白。
「あのね、勝手にAの親友語らないでくれる?迷惑だから。」
RIOの優しさの欠片もない視線の強さに、板倉はガタガタ震えながら、
「違っ、嘘なん…」
「だって君、韓国語話せないでしょ?そんなんで、どうやって、Aと同じ学校行くのさ。」
「私は…」
板倉は、悪あがきしてるけど、彼女のマネージャーが顔面蒼白になってるよ。
「えぇ、嘘だったんだぁ」
「質悪いね。」
「ついて良い嘘とそうじゃない嘘あるよね。」
和也が会話に入ると、雅紀や、智も口々に話し出す。
「僕らは知らないところで知り合い増えてるって、良くあるけどさ。嘘エピソード語って、親友なんて勝手に言われたら、気持ち悪いよねぇ?それに君は嘘エピソード語って仕事してるんだから、質悪い。そんな売名行為はやめようね。」
翔の言葉に、板倉はガックリと肩を落とした。
「さて、それじゃ、今日はこれで。」
「RIO、今度は、Aちゃんを連れてきて。」
「そうそう。僕らにちゃんと紹介して欲しいよね。」
「今日のゲストは売名行為していた板倉茜さんと、僕らの後輩RIOでした。」
「じゃあ、またね〜。」
俺達は、そう言って番組を締めた。
「ちょっと、茜、どういうこと?」
彼女のマネージャーが、顔面蒼白なまま、彼女に駆け寄り、叫ぶ。
「全部、う、嘘だったの?」
「…煩い。」
「なんてことを…」
「うるさいっ」
「アンタ達、お帰りはアチラ。さっさと出て行って。」
RIOの言葉に、板倉とマネージャーは、連れ立ってスタジオを出ていく。
「あれ〜、RIO、ソレでいいの〜?」
和也の言葉にRIOはニッコリ笑う。
「スタジオの出口にマスコミがつめかけてるらしいけど」
雅紀の言葉に、RIOは、
「あぁ、皆が話を聞きたいのは"あの子"だろうね」
とウインクをした。
「まったく、お前は用意周到だな。」
ため息と共に、智が言うと、
「今日の視聴率はえげつないことになりそうですね。」
なんて呑気に言うRIO。
「ところで、RIOはAちゃんの友人関係は把握済み?」
俺が聞くと、RIOは、
「当たり前です」
と答えた。
安定のシスコンだった。
…
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作者名:ちな | 作成日時:2021年11月24日 22時