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秘密主義 ページ21





「あれ?」

「順番変わった?」

「え、嵐さん?なんで…」

メンバー達が私を見る。

「きっと、多分、RIOの仕業だけど…」

私は呟いて、ため息をつく。
マネオンニが青い顔をして、私を見る。
その手にはスマホが握られていた。

「ねぇ、A。RIOくんって一体何者?」

そう聞いてくるマネオンニ。

「あぁ、うん、日本ではアイドルかな?」

いたたまれない空気の中、音楽番組の収録は終わった。



「今日はありがとうございました」

"何があったんだ?"

"Aちゃん関連?"

「そうですね。ちょっと侮辱されちゃって…。」

"で?一つ事務所潰したの?君、何やってんの?"

「あは、我慢できませんでした。」

"全く。そんなことしてないで、早く帰っておいでよ。"

"RIO、釣り行くぞ。"

「そのうち帰ります。釣り、楽しみにしてます。」

「RIO〜、今日何したの〜?」

そう言いながら、部屋に入れば、

「ちょ、ストップ。来るな!」

RIOはテレビ電話していたようで、ストップがかかった。

"なになに〜?"

"女の子の声した〜。"

"RIO、彼女連れ込んでんの?"

"だれ?僕達の知ってる人?"

"RIO〜。"

聞こえてきた声は5人。
RIOを見れば、マズイと顔に書いてある。

"あっち、行ってて!"

口パクで告げるRIOに首を傾げ、

「あ、やっぱり。はじめまして。RIOの妹のAです。」

RIOを避けて、スマホを覗き込めば、嵐さん達が、画面にうつっていた。

"はっ、はじめまして"

"RIOの先輩の嵐です。"

"...リラックマ可愛い。"

"本物だ"

"あ〜、えっと"

「じゃ、また!」

RIOは、急いでスマホを取り、電話を切った。
そんなRIOに私も、多分、あちらも呆然としただろう。

「RIO、挨拶くらいいいじゃん。」

ため息をつき、そう言うと、RIOは、苦笑いしながら、

「駄目。」

と言う。
まぁ、RIOの事情もあるだろうから、ソレは仕方ないか。

「で?今日、なんで嵐が出たの?」

「あぁ、先輩たちが出たいって言うから。」

ニコリと笑って言うRIO。
これは、"聞くな" ってことだろうな。
まったく、お兄ちゃんは相変わらず秘密主義だなぁ。

「心配だから、あんまり、無茶しないでよ。」

私が、そう言うと、RIOは、嬉しそうに笑った。

結局、なんにもわからなかった。

RIOだし、仕方ないか。



probably…(多分)→←日本では。



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作者名:ちな | 作成日時:2021年11月24日 22時

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