有意義な時間(セブチ) ページ17
S.coups
「で？どんな感じなん？」
RIOさんが、頬杖をついて、ちらりとAちゃんを見る。
Aちゃんは、フードを外し、
「若かりし日のRIOみたいだな。って、思った。危うい。
皆は自分が守らなきゃって感じかなぁ？ただ…」
と言いながら、俺たちを見る。
「彼を心配してるメンバーが居るから大丈夫じゃない？」
そう言った後、Aちゃんは、"明日早いから"と、リビングを出ていった。
「RIOヒョン。お隣ってAだったんだね。」
ジフナが深いため息と共に言う。
「ん〜。だって、僕達、兄妹だもん。」
RIOさんは、ニコリと笑って言った。
「Aもあぁ言ってたし、心配無いと思うけど、何かあれば力になるよ。ジフナ、チョル。」
優しく笑うRIOさんは、本当の兄のようで…ジフナが、頼るのがわかる気がした。
「うん、頼りにしてるよ。ヒョン。」
「よ、宜しくお願いします。」
そう言う、俺達の頭をわしゃわしゃと彼は撫でた。
「で、君達のメンバーは、一人を除いて、皆Aのペンなの？」
RIOさんはニヤニヤしながら聞いてきた。
「まぁ、そうですねぇ。」
俺がそう答えると、ジフナはつまらなさそうにスマホをいじりだす。
「へぇ、お目が高いね。」
「兄としては複雑ですか？」
「いや、ペンが多いのは良いことだよ。あの子はかなり変わってるから、プライベートは秘密にしとかないといけないけど。」
変わってるかな？可愛い女の子だったけど。
「そう言えば、ウォヌにタオル…」
スマホを、いじりながら、ジフナは呟く。
「あぁ、なんか花粉症が出てた時に借りたんだって。お礼何がいいか？って言うから、Luv honeyのタオルでいいんじゃね？ってアドバイスしたよ。」
「おかしいと思った。ヒョンの差し金だったんだ。」
「名前、僕が書いてあげたんだよ。セブチってあんなに大きく名前書くんだねぇ」
「ウォヌだけだよ。」
ため息をつくジフナ。
「Aちゃんって、リラックマ好きなんですか？」
俺がそう言うと、RIOさんは頷きながら、
「あぁ、ナイショだよ。バレるとリラックマだらけになるから、Aは好きなもの、言わないんだ。」
そう言って、笑った。
確かに、バレたら色々贈られてしまいそうだ。
でも、着ぐるみ、可愛かったな。
それから、色んなことを3人で話した。
RIOさんは日本でアイドルもしているみたいで、タメになる話が沢山あり、いつでも連絡して良いと連絡先も交換した。
有意義な時間だった。
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2021年11月24日 22時
