兄の友達 ページ32
☆
NU'EST先輩と、RIOは友達らしい。
「ヒョーン、会いたかったぁ。」
RIOに連れてこられた芸能人御用達レストランの個室。
RIOが扉を開けると、立派な体型をした男の人？が叫びながら、RIOに抱きついた。
「ベッコ、元気だった？」
RIOは、彼の背中をポンポンと叩きながら、そう声をかけた。
「ちょお、ヒョン、入れない。」
「ほらほら、どいた、どいた」
「ヒョン、お久しぶり〜。」
口々にRIOに声をかける先輩達は、RIOの後ろにいる私を見て、固まった。
「え、」
「は？」
「本物？」
「あ、Aちゃんだ」
ミンギ君は嬉しそうに手を振ってきた。
RIOは、とりあえず、私を室内に入れて、扉を閉める。
「この間ぶりです。こんばんは。」
そう、日本に行く前、ウィズのレコーディングブースで、ミンギ君含む先輩達に合ったなぁ。
「あ、僕の妹のA。知ってるかな？一応、アイドルしてるみたいだけど。」
RIOがそう言うと、先輩達は、驚愕の顔をした。
声も出ないって感じで…
ミンギ君も目を見開いていた。
「Aは、ベッコ達のこと知ってるでしょ？」
「当たり前でしょ。先輩だし。この間、ウィズのとこでも会ったし。ミンギ君は雑誌撮影でご一緒したよ。」
「え、また、コーラス？仮歌入れてたん？」
「バレたらヤバいから、あれ以来、行ってないけどね。」
兄妹で話していたら、いち早く現実に戻ってきたジョンヒョンさんが、
「と、とりあえず、座ろうか。」
と声をかけてくれて、皆で席についた。
「あっ、Aちゃんの、熱愛報道の相手のRIOって、ヒョンだったの？」
ミンギ君がそう言うと、RIOは笑う。
「兄妹で熱愛言われてもねぇ？」
RIOの言葉に先輩たちは皆苦笑い。
「ヒョン、顔出ししてないから、別人だって思われてるんだよ。」
アロンさんの言葉に、皆が頷く。
「Aちゃんがウィズさんと仲が良いのも、ヒョン繋がりで？」
ベクホさんの質問に私達は頷く。
「まぁ、アイドルになったって言うから、心配でね。ウィズに様子見てってお願いしてたんだよね。」
RIOの言葉に先輩達が複雑な顔をする。
「君達は同業者だし、事務所が違うから、頼めなかったんだよね。」
彼らをフォローするRIOの言葉に、顔が緩む先輩達。
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2021年9月2日 22時
