新しい友達 ページ31
☆
マネオンニに貰い物を渡しながら、スタジオへ行くと、
「NU'ESTのレンです。宜しくお願いします。」
先輩が居た。
「Luv honeyのAです。宜しくお願いします。」
私がそう言うと、レンさんはとても優しげに笑った。
イケメンだなぁなんて、今更か。
「宜しくね、Aちゃん。僕達、同じ年だよね？」
確かに、でも、
「そうですね、でも、先輩ですし？」
そう言うと、がっかりした顔をされてしまった。
「せっかく同じ年なのに…先輩とか気にしないのに…。」
レンさんは、こちらを見て呟く。
なんか、イケメンがいじけてるのは見ていてちょっと、いや、かなり私が、悪いことをしているみたいで。
「わかったよ、レンくん。」
そう言うと、パアと、明るい顔をする彼。本当に同い年かしら？
「うん、ありがとう。レンだけど、ミンギって呼んで？」
「ミンギくん？」
あ、アレか、ヴィ君みたいな活動名。
「うん。」
嬉しそうに笑った彼は王子様だった。
RIO、本物の王子様は今、私の目の前にいます。
「今回二人は、恋人設定でお願いします」
カメラマンさんに言われ、顔を見合わせる。
「Aちゃん、嫌だったら言ってね。」
ミンギ君はそう言いながら、指示されたポーズを取っていく。
なんて、紳士なんだろう。流石だ。
なんて思いながら、私も顔を作る。
撮影は、彼の人柄もあってすぐに終わった。
「ミンギ君、今日は、ありがとう。」
「こちらこそ〜。次は音楽番組かなぁ」
「そうかもね〜。」
「あ、あの、」
何か言いたげのミンギ君、
「A、行くよ〜」
「あ、はい。」
マネオンニに呼ばれてしまい、返事を返した後でミンギ君を見ると、彼は苦笑いしている。
「ミンギ君、またね」
そう言うと、一瞬驚いた顔をした後、
「うん、またね」
と彼は笑った。
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2021年9月2日 22時
