- I was fooled by him.2 -

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出会ってた　NJ ページ19

☆
NJ

Aの兄報道があって、AのVLIVEを見て、兄の声を聞いて、思い出した事がある。

数年前、日本デビューしたばかりの頃。
日本のテレビ局のスタッフは俺たちに対して、失礼にならない程度に不親切だった。
異国の言葉の通じない俺達をどう扱えば良いのかわからなかったんだろうし、どこでもはじめはそんなもんだって、諦めてもいた。

『防弾少年団？売れるのコレ』

『この間の、アイハニちゃん達は可愛かったなぁ』

目の前のスタッフの人達に、なんとなく、悪口を言われているのは気付くけど、俺達にはどうしようもないことで…

『売れるか売れないかは君たちが決めることじゃないだろう？』

ふと、強い口調でスタッフ達を諌める人物がいて、そちらに視線を向けた。
俺達と同年代くらいの青年だった。

『君たち下っ端は言われたことだけやればいいんだよ。口じゃなくて、手を動かせよっ。』

『ちょっと、RIO。本当のことだけど、ちょっとだけ、君も口が過ぎるよ。』

『でも、滝沢くんっ。』

『RIOの気持ちもわかるけどねぇ。彼らは、妹ちゃんの友達だっけ？』

『…』

『スタッフの君たちはするべきことをしてくれる？彼らは、僕等の大事な(妹の)客人なんだから。』

強く諌めていた人の隣に並び立つ、綺麗な顔をした青年が何かをスタッフに言った途端、スタッフの人達は顔を青くして、俺達に対する態度を変えた。
良い意味で。
スタッフはとても俺達に親切になった。

「あの、あの人達は？」

通訳の人に聞いた。

「あ、あの人達は、ジャニーズ事務所の滝沢さんとRIOさんです。」

そう、通訳さんは教えてくれた。

出会ってた。
多分、助けてくれた。
あぁ、Aの、お兄さんだったんだ。
それから、有り難いことに俺達は売れたこともあって、今でも、日本のスタッフ達は俺達に親切だ。

…