愛の証 ページ46
ー
ジミナは聡いから、私が何を考えていたのかわかった上で、私が彼の手を離したとしても、彼は私の離した手をまた握る勢いだ。
"絶対離れない" "絶対別れない"
言葉で、態度で示される度にどうしたら良いかわからなくなる。
これが、彼の"愛"だと言うのなら、
愛というのは随分と執着が強いものだ。
諦めたり、無理だと思ったりしないのだろうか。
お祖母様に呼ばれ、お祖母様の屋敷に来た。なんとはなしにその、今考えていることを話せば、
「あら。まだそんなことを考えていたの？」
お祖母様はニコリと笑って私に告げた。
「招く準備はしていますが、でも…」
彼の人生を左右することだから。
「私と会った時には既に決めていたわよ。彼、貴女と共に生きるって。」
「は？え、」
「貴女に惚れて、貴女に受け入れて貰った時に彼は決めたみたいね。」
お祖母様は、そう言ってニコニコと笑う。
「そんな、こと」
ないとは言い切れない。
彼は優しくて、私を一番に優先してくれて、いつも好きだって愛してるって伝えてくれる。一生懸命で…嘘がなくて…。
「わからないなりに、Aも、ジミンくんを愛してるじゃない。」
お祖母様の言葉に驚いた。
「私が、ジミナを愛してる？」
私が呟くと、お祖母様は、
「あらあら。無自覚なの？うふふ。」
そう言っておかしいと言うように笑う。
首を傾げる私にお祖母様はついと私の右耳を指差した。
「ソレ、ジミンくんにもつけさせているんでしょう？A、テテくんには付けさせなかったのに…。」
指摘されて、耳を触る。
確かにジミナには"おそろい"と言ってつけてもらった。うちの企業オリジナルで作ったGPS付きのピアスは何かあればうちの者がすぐ駆けつけることができる護身用のピアスだ。
このピアスが護身用なのを知っているのは、私お抱えの部下とお祖母様、お祖父様のみ。
私の部下たちが私の大事な人を一目で見分ける証。
「ハヌルが"お嬢は彼が大事なんですね"って言ってたわ。」
お祖母様の言葉に、顔が熱くなる。
そんな私に
「ソレをつけさせたってことは、Aは、ジミンくんを大事にしてる証、貴女が彼を愛してる証よ。」
お祖母様の言葉がストンと心に落ちた。
そうか、私は無意識で彼を。
「私は、彼が貴女を愛し、Aが彼を愛してることを素晴らしいことだと思うし、嬉しくも思っているの。」
お祖母様に抱きしめられて言われた。
お祖母様の言葉に、どうしようもなく、
涙が溢れた。
…
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ちな(プロフ) - まりまるさん» 感想ありがとうございます。励みになります。ヒロインには（当主である面）と（普通の女子）の二面性を持たせているのでちょっと怖いかもしれません💦ジミンがライバル会社、そういうのも有りでしたね。ただ、彼は絶対的にヒロインの味方なので、無理かな😁 (2021年10月18日 0時) (
レス) id: 0b8c1c72f4 (このIDを非表示/違反報告)
まりまる(プロフ) - ちな様 今日こちらのｼﾘｰｽﾞ見つけて面白くて一気に読みました🙂ﾋﾛｲﾝが、はじめの初な印象と変わって若干怖い😢一途なｼﾞﾐﾝが実はｷﾚｷﾚのﾗｲﾊﾞﾙ会社の人だったらﾔﾊﾞいと勝手な妄想でｱﾜｱﾜしています。続きも楽しませて頂きますね。 (2021年10月16日 20時) (レス) @page50 id: a1efac703a (このIDを非表示/違反報告)
ちな(プロフ) - Sanさん» パスワード解除しました。続きをどうぞお楽しみください。 (2021年9月18日 16時) (レス) id: 0b8c1c72f4 (このIDを非表示/違反報告)
San(プロフ) - 続きPt3のPWを教えてください！ (2021年9月18日 15時) (レス) id: dc8c09471a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちな
| 作成日時：2021年9月6日 19時
