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弟 TH ページ28

TH



「テテ」

自宅のリビングのソファに座っていた僕に後ろから抱きつくA。

「なに?ふふ」

なんか、変なの?って思いつつ、笑って返すと、なんか、ぐちゃぐちゃの紙を渡された。

「テテにお手紙」

それだけ言ってギュッと抱きしめられる。
Aがそんな行動するなんて珍しい。
仕方なく、ぐちゃぐちゃの紙を開く。

「コレ…」

中には弟が書いたと思われる手紙。

"テヒョニヒョン、いつも助けてくれて、ありがとう。何も返せなくてごめん。ヒョンには迷惑だったかもしれないけど、俺、ヒョンの弟で、良かったよ。"

え、何、あいつこんな事考えてたの?

「…アイツ」

僕はそんな、あいつを見捨てた?
いつも母親に叱責されるアイツを庇った。アイツは悪くないのに、母親は自分がイライラすると、すぐアイツに当たったから。
アイツはいつも僕に庇われて、
"ひょん"って泣きそうな顔してた。
僕が、家を追い出された時も、涙をためて僕を見ていた。
あぁ、僕は自分のことばかりで。
逃げるならアイツも連れて逃げなきゃいけなかったのに。
僕はアイツのヒョンなのに。

目の前がぼやけてきた時、

「ヨヌ。」

Aが呟いた。

「え?」

「あの子の新しい名前。ドソンに保護させた。もうあの子はヨヌ。テテの弟じゃない。」

「ヨヌ?」

「うん、勝手にごめんね。」

Aは、そう言って僕の背中に自分の額をつけた。
あいつを助けてくれたの?
あのクズどもから。

「いや、うん、」

僕の弟を、助けてくれたんだ。

「もう、弟にはならないけど、ヨヌにはいつでも会えるから。」

「うん。」

「だから、テテ、泣かないで。」

「ん、」

いつもAは、最終的に僕を救ってくれる。どうしようもない、僕を。
あんなクズの元に生まれた僕を。
回されたAの腕に、自分の腕を添えて。

「ありがと。」

そう言えば、背中でAが安堵の息をついたのがわかった。
ねぇ、A。
僕はジミナも大事な親友だけど、
Aは、もっと大事だよ?
もし、君がジミナに泣かされたら、
僕がジミナから奪ってしまうよ。




インターンシップ JM→←持ってない人



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作品ジャンル:恋愛
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ちな(プロフ) - まりまるさん» 感想ありがとうございます。励みになります。ヒロインには(当主である面)と(普通の女子)の二面性を持たせているのでちょっと怖いかもしれません💦ジミンがライバル会社、そういうのも有りでしたね。ただ、彼は絶対的にヒロインの味方なので、無理かな😁 (2021年10月18日 0時) (レス) id: 0b8c1c72f4 (このIDを非表示/違反報告)
まりまる(プロフ) - ちな様 今日こちらのシリーズ見つけて面白くて一気に読みました🙂ヒロインが、はじめの初な印象と変わって若干怖い😢一途なジミンが実はキレキレのライバル会社の人だったらヤバいと勝手な妄想でアワアワしています。続きも楽しませて頂きますね。 (2021年10月16日 20時) (レス) @page50 id: a1efac703a (このIDを非表示/違反報告)
ちな(プロフ) - Sanさん» パスワード解除しました。続きをどうぞお楽しみください。 (2021年9月18日 16時) (レス) id: 0b8c1c72f4 (このIDを非表示/違反報告)
San(プロフ) - 続きPt3のPWを教えてください! (2021年9月18日 15時) (レス) id: dc8c09471a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちな | 作成日時:2021年9月6日 19時

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