ごめんね Darling 【TH】 (ページ30)

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逃さないページ30

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TH

いなくならないように、離れないようにAを抱きしめた。

「僕の一番はいつだってAだよ？」

そう言うと、Aは僕の腕の中で身をよじる。

「A」

名前を呼べば諦めたようにため息をつく彼女。

「私はテテの一番になりたいわけじゃないよ。」

そう言う彼女の言葉がわからない。
一番は、僕にとっては特別なのに。

「一番ってことは、二番も、三番もいることになるよ？」

Aは、そう言って、僕の両頬を両手で挟んだ。

「テテはカッコいいんだから、沢山の女の子が、テテの一番、二番、三番になりたがるよ。私じゃなくても…」

やっと、Aの言いたいことがわかった。

「Aが一番。二番以降は要らない。」

僕にとっての一番とAの言う一番は違う。

「僕は一番Aが好きで、Aしか要らない。それじゃ駄目？」

Aにそう言えば、彼女は、目を泳がせた。

「一番って言葉は好きじゃない」

Aが小さく呟くから。

「うん。愛してるよ。A。」

そう耳元で囁いたら、彼女は、顔を真っ赤にした。
ずっとずっと大好きで、
一度、逃げられて、
でも、やっぱり、愛してるから。
もう、絶対、逃さない。