destiny【RMPG】

▽ ページ25

健太side



健太「マジなんなんだよ、あいつ」

久々にこんな腹がたった



もともと気分屋でイライラしやすい俺

だからあーゆー女がイライラしてしょうがない。


思ったことすぐ口に出すし
無愛想で笑わないし
きつい言葉すぐ言うし

思い切って帰ってやろうと思い、外へ出たけど
自然と足が止まった


"あの子はずっとひとりだった"


健太「…」


わかってる。
寂しさの裏返しだって。


でもどうしても、言い返したくなってしまう。
こんなの初めて。


夜風に当たりながら、見慣れない庭を歩き回った
すると、あの野外プールについた


健太「やっぱでけぇ」


オブジェはあのまんまで
黒く焼けたあとが残っている


Aは、どんな思いで生きてきたの？

寂しくなかったの？



なんでもっと頼らないの？


頼れよ。これから生活していくんだろ？
俺らがいるだろ。もっと信じろよ。


そういうふうに彼女に言いたいのに



わざときつい言葉で返しちゃうのは
俺も彼女と似てるかもしれない。



ただ、あのポーカーフェイスが、頭から離れない。



まだ謎に包まれた彼女



プールサイドに腰を下ろし
夜空を見上げた。

星は1つもなく、いつもの夜空


なのに彼女と生活することで、何かが変わったかのような感情になる


健太「はぁ〜〜…！！」


"俺らしくねぇ"と発狂しそうな声を押し殺すと


陣「ここにいたか〜」


リーダーの声

健太「陣さん」

陣「どうしたん、あんな怒って」


健太「なんか、あの子の言葉にいらついちゃって

俺、どうしちゃったんすかね」


陣「北人たちかばったんやろ？」


健太「それもそうっすけど…

なんか…、もっと、違うだろって思っちゃって」


陣「あれやんな、健太はもっと頼ってほしいんやろ？」

健太「……」

陣「あれ、違った？」


健太「…うるさいです。」


たぶん、そうなんだろう。
"一人で寂しいなら頼ってほしい"
これが俺の本心なんだろう


それが陣さんに見透かされて
また少しイラッとしたけど

少しだけ気持ちが楽になった

ありがとう→←▽

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