君がいるから【吉野北人】 (ページ27)

今日:14 hit、昨日:6 hit、合計:194,155 hit

▽ ページ27

『…あっ、もし迷惑なら
私、ほくちゃんやメンバーさんと会うのやめます』

やっぱり迷惑はかけたくない
活動の邪魔はできない

北人「いや！迷惑じゃないよ！」

『でも…みなさんの邪魔にならないかこわくて…』

山しょ「たしかにもうこうやって事務所で会うってことはできないかもしれませんね」

壱馬「でももう会うなってこともないっすよ」

樹「そうっすよ、北人さんがしっかりすればいいだけの話なので」

北人「…責任重大」

力矢「一般人の人を好きになるって俺らにとってかなり大きい責任だからね(笑)」

"好き"

その言葉だけで

直接言われたわけじゃないのに

遠回しだけど
ほくちゃんが私のことが好きって言われるだけで
顔が熱くなる

『…//』

健太「あ、赤くなった。かわいーー笑」

拓磨「本気で好きなんすね、北人さん」

北人「もちろん。本気だよ！
まぁ、Aさんにはまだちゃんと伝わってないけど」

『……今言わなくていいから…！』

陸「…ったく、イチャイチャすんなっつーの！」

ガチャっ

マネージャー「ごめん！陸と壱馬と力矢と陣と樹以外のメンバー少し来てもらっていい？すぐ終わる！」

健太「なんすか？？」

マネ「ちょっと書いてほしい書類があって」

北人「はーい、じゃあAさん、ちょっと行くね。まってて」

『あ、うん』

そう言ってマネージャーさんに連れられて部屋を出ていくメンバー

残されたのは陸と壱馬さんと力矢さんと樹さん

とわたし。

陸「ねぇ、A」

『ん？』

陸「あのときの約束…覚えてる？」

『………』

陸「A」

なんで今。そんなこと言うの…
他のメンバーさんもいるのに

陣「陸？」

樹「なんすか？約束って」

『…すみません、私そろそろ時間なんで！
じゃあ、陸またね
ほくちゃんにも、よろしく伝えてください
失礼します』

壱馬「……」

逃げるように部屋を出ていってしまった

走って事務所を出る

なんで、なんであんなこと
陸は今言うんだろう

"約束"

本人はとっくに忘れてると思ってた

だから私も忘れようとしてたのに

大したことない約

勝手にそう思おうとしたのに

陸からの"約束"という言葉を聞いて
高校生の記憶がフラッシュバックする

陸と付き合っていたあの頃が