孤独な天才 part2

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真澄side

屋上につくと遊馬は大量のおにぎりを頬に詰め込んで食べ始めた。隣に座りパンの袋を開けて口にする。

「んぐ。…んで、真澄はどうしたんだー？」

喉を動かしておにぎりを飲み込んで不思議そうに俺の顔を覗き込むようにする遊馬。

「…そーゆうところ、うざい。」

「わははは！直球だよな！いいから言えってー！」

悪態をつくがそれさえも笑い飛ばしてしまう遊馬を見ると少しムカついた。

「アンタは作曲家だろ。」

「んぐ？ほりゃほーだりょー」

「口に入れたまま喋んな。」

「…そりゃそーだろー？わははは！俺、いづみに作曲家として劇団に入らないかって誘われたんだからな！」

「監督は俺の。いづみって呼ぶな。…そうじゃなくて劇団の作曲家だろ。だから……」

そこまで言って言葉に詰まった。

俺、遊馬と昼飯を食べる理由をさがしている？

…俺が好きなのは監督。
それなら遊馬にこだわっているのは…？

「？真澄ー？」

「うるさい。もういいから黙って食え。」

「んぐっ！？」

結局言えずに遊馬の口にパンをつっこんで誤魔化した。


こんなやつと仲良くしたいなんて思っているなんて、なんか癪だけど認めるしかないのかもしれない。

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