わたしのパパ ページ2
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私のパパは、私と一緒に暮らしていない。
私のパパはカリナのとこのパパみたいにママ以外に好きな人がいるのかな？
カリナのパパは、カリナのことは、大好きみたいだけど、ママとは仲が良くないみたい。
いっしょに暮らしていた時は、二人はいつも喧嘩していたって。
カリナは、パパの住んでいるところにたまに遊びに行くみたいだけど、いつも、パパといっしょにいる女の人が違うみたい。
私のパパもそうなのかな？
私はパパの住んでいる場所には行ったことがない。
ソレは、パパがママ以外の女の人と暮らして居るから？
「ノー！」
そう叫んで、起き上がる。
なりふりかまっていられなかった。
バクバクする心臓。
子どもに"ママ以外の女の人と暮らしている"なんて、誤解させちゃ、だめじゃないか！
一番言われちゃいけないことだよ。
カリナ父、お前はなんでそうなんだ！
浮気男めっ！
「えぇ、何？」
隣で寝ていたAが、目を擦りながら、体を起こした。
ぎゅうっと彼女を抱きしめる。
柔らかい、温かい、落ち着く。
「ジス、What's with you?」
僕を抱き返して、僕の背を優しく叩く彼女に、そう聞かれる。
「僕の娘が…」
「え、」
「パパはママ以外の女の人と暮らしている、なんて、そんなことありえないよね？」
そんな、悲しいことを言わないで。
ヤバ、涙出てきた。
「ジスは…娘が居たの？」
僕から、体を離し、欠伸をしたA。
「え、あれ？…娘？あれ？夢？」
あの子は誰だ？
顔も覚えていない。
夢？夢だった？
とりあえず、離れたAを抱き寄せる。
「アレは予知夢、そう、予知夢だよ。僕とAは、可愛い女の子を授かるんだ。」
そう呟けば、Aが、
「それで、"パパはママ以外の女の人と暮らしている"って、ジスは言われちゃうの？」
そう僕に聞いてくる。
「あ、」
そうじゃない、そうじゃないよ？
「僕は、Aを愛してる。結婚して、子どもが生まれたら、絶対に別居は無しにしよう。」
そう言うと、Aは、苦笑い。
「ん〜、できるなら、子育てはロスでしたいなぁ。」
そう言って欠伸をしたA。
Aとの子どもなら、彼女に似た女の子。
Aに似ていれば、きっと絶対に可愛い。
「おやすみ、ジス」
さっさと寝ようとする彼女を抱きしめて、
「子ども、欲しいね。」
と、彼女の耳元で、囁やけば、
「いつか、ね。」
と、彼女は呟いて、夢の世界に旅立ってしまった。
…
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作者名：ちな
| 作成日時：2022年11月10日 16時
