検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:3,220 hit

7. ページ7

伊野尾「あ、やぶっちだ、こんちわー」



薮「お、きたきた、えっと……こちらが、噂のAちゃん?」





「う、うわさの……?あ、えっと、はい、1年のAです。お願いします、」






薮「俺は3年の薮です、伊野尾とはもともと知り合いでね、あ、とりあえず、こっち、適当に座っていいよ。」




目視じゃ瞳孔が確認できないくらいに

ふにゃふにゃっと目を細めて笑う薮さん。






…優しそう。



薮さんが言った「うわさの」が気になったけど




そのうわさの発信源であろう伊野尾は
持ち前のフランクさで、もうラボの他の先輩と打ち解けているし




私も初めて見る設備に興奮を隠しきれず







事情聴取は後日に延期。




薮「なんか、、、ラボに女の子がいるっていいね〜、やっぱ!」



「え?」



薮「いや、最近は建築学科も女の子が多くなってきてはいるんだけどさ、うちの代はどうも女子が少なくてさ〜」


伊野尾「やぶっちー、そろそろはじめよーだって」


薮「お前さぁ、そろそろやぶっちはやめろってー、、、」


伊野尾「いいから早く、行った行った」





2個も上の先輩のはずなのに

手で軽くシッシッ、とやった挙句

ったくもー、とこぼした伊野尾。







「待ってどういう関係?」




伊野尾「へ?あ、別に付き合ってないから大丈夫」




「はぁ?」




伊野尾「ほぇ、俺とやぶっちじゃなくて?」






「いやそうだけど、それ分かってるならなおおかしいでしょうよ。なんでそんな打ち解けてんのかってこと。」




伊野尾「あー、なんだ、Aがせっかく妬いてくれたと思ったのに。

やぶっちは俺が高校時代通ってた塾のチューター。高2の時からずっと担当だからさ、仲良いの。」



「なるほど、」



確かに私も塾のチューターには勉強の話だけじゃなくて、愚痴とか悩みとか色々聞いて貰って


お姉ちゃん、みたいな感じだったかも。





伊野尾「あ、始まった、」





左右に大きく揺れ始めた一戸建ての骨組み。




またもや伊野尾への事情聴取は後回しになってしまった。

8.→←6.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.5/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
34人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆーれん。(プロフ) - 名無し57041号さん» コメントありがとうございます。自分が現に大学生ということもあり、不規則な投稿で申し訳ありませんが、投稿頑張りますので、最後までお楽しみいただければ幸いです! (2019年11月20日 22時) (レス) id: 9b4c67fb3e (このIDを非表示/違反報告)
名無し57041号(プロフ) - 更新ありがとうございます!これからも楽しみにしてます! (2019年11月20日 22時) (レス) id: f173930882 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆーれん。 | 作成日時:2019年10月15日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。