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そんなに時間が経ってる感じはしてなかったけど、時計の針はてっぺんを指していて
「え、もうこんな時間だったんだ、」
伊野尾「Aがいやじゃなかったら家か近くまで送ってくけど、家どこらへん?」
「え、ごめんいいの?伊野尾は大丈夫なの?」
伊野尾「ぜーんぜん、むしろAの家知れてラッキーって感じ」
「バカじゃないの、あ、終電まだあるから、乗りたい、かも。東中野なんだけど……大丈夫?」
伊野尾「ぜーんぜん。じゃー、行こ」
大学の最寄り駅から私の最寄りまで、遠いわけじゃないけど乗り換えがいるから、
ちょっと伊野尾には悪いかなって思ったけど
この時間の東京を1人で歩くのはちょっと怖いから
伊野尾のお言葉に素直に甘えさせてもらおう。
伊野尾「東中野って家賃どれくらい?総武線沿線って高くないの?新宿まで1本だしさ」
「うーん、駅チカはわかんないけど、、探せば安いとこ結構あるよ、それより高円寺とか千歳烏山とかの方が高い…らしいし、」
伊野尾「はぇー、、、あ、あと4分でくるね」
他愛もない話をしていると目の前に掲げられた電光掲示板。
伊野尾に続いて改札口を通る。
伊野尾「あ……ねぇ、アレ」
ホームへと続く階段を降りていると、2段下を進む伊野尾が私に振り返った。、
「ん?」
私が伊野尾の段まで追いつくと、見えた彼の姿。
両耳にBluetoothのイヤホンをつけ、
ケータイを横にして両手で持ちながら
ひとり電車を待っていたのは
バイト終わりであろう、ちねんゆうり、くんだった。
乗り換えのしやすい一番前の車両。
ちねんくんの後ろを通って一番先にあるホームドアの元へ向かった。
……はずだった。
伊野尾「こんちわ」
知念「…えっ、はい、!」
私が振り向くとそこには、
お酒のせいかいつもに増してとろんとした目元に
にっこりと微笑む伊野尾と
片耳のイヤホンをとり、驚いたように振り返るちねんくんがいた。
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ゆーれん。(プロフ) - 名無し57041号さん» コメントありがとうございます。自分が現に大学生ということもあり、不規則な投稿で申し訳ありませんが、投稿頑張りますので、最後までお楽しみいただければ幸いです! (2019年11月20日 22時) (レス) id: 9b4c67fb3e (このIDを非表示/違反報告)
名無し57041号(プロフ) - 更新ありがとうございます!これからも楽しみにしてます! (2019年11月20日 22時) (レス) id: f173930882 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーれん。 | 作成日時:2019年10月15日 21時