GAME01:ANIMAL EYES ページ3
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「……ここは…?」
フッと浮上した意識に、嗚呼、寝間着に着替えずに寝てしまったな、なんて考えながら目を…
開こうとした、刹那、スポットライトのように眩しく刺す自然光にキュッと直ぐに目を閉じてしまう。
可笑しいな…私の部屋は
目を慣らすように、ゆっくりともう一度目を開くと、そこに広がるのは大自然。
(………?私…確か部屋で寝てて………)
寝ている間に歩いて…なんて事、もし有り得ても一晩で歩けるような距離にこんな大自然は存在しない、
疑問を抱き、思考の渦に没頭するのは悪い癖、…の背後に普通に暮らしているならば到底見ることも出来ないようなサイズのネズミが。
ギギギッと音を立てて迫ってくるネズミに気づいてももう遅い、
反射で腕を顔の前に置いて、来るはずの衝撃に備える。
あぁ…ネズミの歯って痛いんだろうな…
その時、
横からふわっと風が吹いたかと思えば、断末魔のようなものをあげて倒れているネズミ。
それはポンコツにも、怖くて腰を抜かしていた私にふっと影を作るように立っていて、
「おぅ、起きたかいお嬢さん、」
「!?!……有難う御座います…???」
「気にするほどの事でもねェよ、ところでお嬢さん、お前さんは丸腰かい?」
ふと自分の身体を見ると、目の前に立っている男性と違って傘も無ければ刀もない。
着ているハイネックにポケットは無いし、下のロングスカートのポケットにも其れらしきものは無い、
「丸腰……みたいですね、私は格闘技等は心得ておりません故、」
「そいつァ危ねェな………ッッと…またお出ましかィ…お嬢さん、俺の後ろを着いてくるといいぜ、」
カタツムリ…???を巨大化したようなバケモノが進行方向を防ぐのをちらっと見て、指示を出してから軽く走り出す鬼の面を付けた男性。
…良い人…なのかな…誘拐犯なら助けてくれないよね…
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シディア - 続きもしあるなら待ってます。 (2021年10月7日 15時) (レス) @page14 id: ff9c05994d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そらの | 作成日時:2019年9月14日 22時