翔太くんちはこどものほうが大人で ページ5
元気な大ちゃんたちを見送ると、隣に気配。
見ると、裕太くん。
渡子「飲み物、のんだ?」
A「あ、ごめん、飲めてない」
渡子「持っててあげるからさ、飲みなよ」
A「お、おお、ありがとう」
蓋つきの紙コップタイプの飲み物。ストローが私のほうに来るように、持っててくれる。
この子はいっつもそう。自然と気遣いができる。
なんか、だてさんを異様にリスペクトしているらしくて…だてさんの子が生まれるまではずっとついて歩いていたから…こう、レディファーストが上手にできるんだな、きっと…すごいわ…
渡子「飲める?」
A「ごく……ん、ありがとう、飲めたよ」
渡子「そんならよかった。もういい?」
A「うん、もう潤った」
渡子「じゃあ残りは俺がもらうね、オレンジジュース好きだからうれしい」
A「うん、ありがとう」
…なんだもうマジでこの子…やばくない?マジで将来が不安やわ。モテるね。高校とか絶対モテるね。いや、高校に男子おらんからモテる基準がわからんけど。
渡「あ!!ここにいた!!おい、戻るなら言えよ!!俺ずっとトイレの前で待ってたんだぞ!?」
渡子「いったじゃん、行くよって。歌ってて聞いてなかったのはパパじゃん」
渡「はぁ!?歌ってねぇし!」
渡子「歌ってたよ、なんかおれんじなんとか。トイレで歌うのやめてよ」
渡「歌ってません!」
楠子「…ぅにぁ……」
渡子「あ、もう、おっきい声出さないでよ、ちいちゃん起きちゃうじゃん」
渡「あ、ワリ」
この二人は、いっつもこんな感じ。どっちが大人なのか、どっちが子供なのか…
ま、見ていて面白いんだけどね。
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作者名:まめ | 作成日時:2023年6月30日 15時