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あやかside
目の前に立っている
同い年くらいの男の子。
誰...?
涼介「すいません。俺ら急いでるんで。」
?「ちょっと待ってよ!」
男の子の横をすり抜けて
涼介くんが進んでいこうとすると...
不意に手を掴まれて...
?「亮と何かあったの?2人で会うって聞いてから
亮にも連絡取れないし...」
あやか「私...何も___」
伊野尾「ニコ」
バッ
慧くんは掴まれていた手を
振りほどいた。
?「何すんだよ...」
伊野尾「気安く触らないでもらえますか?」
いつもより低い声のトーン...
だけど横から見える表情は
笑っていて...
?「チッ...とにかく___連絡するから。」
あやか「...」
そう言い放って男の子は
去っていった。
この人は一体...
伊野尾「あやか?今の気にしなくていいからね。」
あやか「...あの」
涼介「ほら。伊野ちゃんが怖い顔するから。」
伊野尾「ごめんごめん!あいつが手なんて掴むから」
あの男の子がいなくなった瞬間に
張り詰めていた空気が
スッと無くなった。
薮「お待たせ〜」
涼介「薮ちゃん車停めるの遅くない?」
薮「いや駐車場混んでてさ。(笑)」
伊野尾「まぁ買い物しちゃおうよ。」
涼介「家に残された連中からめちゃLINE来てるしね。(笑)」
ピコンピコン...
あ...ほんとだ。
"なんで黙って出かけたの?!"
"早く帰ってきてよ!"
"裏切り者め!"
ひっきりなしに
通知が鳴っています...(笑)
伊野尾「負け犬どもめ。」
薮「そういうこと言わないの。(笑)」
涼介「後々うるさそうだし早く帰ろ〜」
会計を済ませて
車に荷物を積み込みをすると。
涼介「あ...ドレッシング買うの忘れた。」
伊野尾「また?(笑)」
涼介「俺買いに行ってくるわ。」
伊野尾「あ。俺お手洗い行きたい!」
涼介「薮ちゃん俺ら2人で行ってくるね。」
そう言って2人は再びお店の中に...
車の中には私と宏太くん。
プルルル
薮「仕事の電話かよ〜...ちょっと出てくるから
車の中で待っててね?」
あやか「はい!」
窓の外をぼんやりと眺めていると
自動販売機の所に
さっき私たちに話しかけてきた男の子の姿が。
.
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作者名:chikuwafam | 作成日時:2020年5月30日 23時