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あやかside
お医者さんは
何故私が記憶を失ったのか
詳細の理由は教えてくれなかった。
だから少しでも
何か分かればって気持ちでスマホを開いた。
カメラロールに出てくる
写真の中にお気に入り登録されたものが
何枚かあった。
あやか「これ...さっきの」
どこかの遊園地なんだろうか?
男の人たちと記念撮影をしている写真。
その中にはさっき会った2人も写っていた。
ガラッ
病室の扉が開いてさっきの男の子たちが
入ってきた。
?「あやか!何見てるの〜??」
あやか「これ...」
あなた達は誰なの?
もっと教えて欲しい...
?「お!そうそう。この前行ってきた写真。」
?「沢山写真撮ってあるね。」
あやか「私...あなた達とお友達...?」
?「そうだよ!それに...家族!」
あやか「家族...?」
?「そう。みんなでシェアハウスして
一緒に住んでるんだ。」
家族?
何も分からない私に
その言葉はとても温かく感じた。
あやか「あの...」
伊野尾「あ...俺は伊野尾慧。
前は慧くんって呼んでくれてたから
またそう呼んで欲しいな。」
裕翔「俺は中島裕翔。裕翔くんって呼んでね。」
あやか「慧くん...裕翔くん...」
慧くんと裕翔くん。
伊野尾「なんでしょうか。」
裕翔「は〜い」
あやか「フフフッ」
何だか温かい気持ち。
知らないはずなのに、
ずっと前から知ってたようなそんな気持ち。
裕翔「この前旅行に行った写真で
みんなのこと説明するね。」
伊野尾「そうだね。これからみんな会いに来るから!」
あやか「...よろしくお願いします!」
それから一通り皆さんの名前を聞いた。
9人と一緒に住んでるって聞いて
すごくびっくりした。
裕翔「多分もうそろそろ
みんな着く頃じゃないかなぁ...」
伊野尾「あやか?一応みんなに事情話してくるから
裕翔と待っててくれる?」
あやか「はい!」
事情って私の記憶の話...だよね。
なんで記憶...
無くなっちゃったんだろう。
それに誰も何も言わないけど
左腕の傷...身体中に付いている痣。
裕翔くんに聞いちゃダメなのかな___
伊野尾「じゃあ俺行ってくるね。」
裕翔「行ってらっしゃい〜...
あやかどうした?何か言いたいことある?」
あやか「裕翔くん___私どうして記憶を..」
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作者名:chikuwafam | 作成日時:2020年5月30日 23時