217 ページ12
あやかside
ずっと長い夢を見ていた気がする。
誰かが私のことを呼んでる気がする。
あ...れ？
目を開くと真っ白な
天井が目に入ってきた。
目を覚ますと慌ただしく出ていった男の子と、
私の横で心配そうにこちらを見つめる
綺麗な顔をした男の子。
？「お...俺医者呼んでくる___!!!」
？「分かる？ここ病院だよ___」
あやか「あ....れ___」
だ...れ？
？「助かったんだよ___
2日も目を覚まさなくて...」
あやか「___ﾀﾞﾚﾃﾞｽｶ...?」
？「え___今なんて...」
あやか「ﾀﾞﾚ...?」
ﾀﾞﾚなの...
ｶﾞﾗｯ
？「伊野ちゃん！医者呼んできたよ！」
？「...」
？「伊野ちゃん...？」
医者「目を覚まされたんですね。
今から診察をします___」
？「待って下さい...!」
？「どうしたの...?」
私の横にいた男の子は
かなり焦ったようにお医者さんに声をかける。
？「この人誰だか...誰かわかる？」
そう私に問いかけた。
お医者さんを呼びに行った男の子の
顔をもう一度確認するけど...
誰だかわからない。
それに私のことだって___
?「伊野ちゃん何言って___」
あやか「...分からない___」
?「え___」
私の回答を聞いて
みんなの顔が曇っていくのがわかった。
だけど....
ほんとに分からないの。
その後男の子たちは
診察のため外へ。
医者「自分の名前は分かりますか？」
あやか「いいえ...」
医者「さっきの人達のことは？」
あやか「...いいえ」
医者「これから精密検査をします。」
その後、脳や体に異常がないか
様々な検査をしてもらった。
だけど何も思い出せない...
自分のことも分からないってこんなに___
こんなに心細いことなんだ___
医者「本日の検査は全て終了です。
不安な事が沢山あると思いますが
無理して思い出そうとせず、
ゆっくり過ごしてくださいね。」
あやか「はい...」
医者「あと...お預かりしていたスマホを
お返ししますね。
何か思い出すきっかけになるかもしれませんので。」
お医者さんから受け取ったスマホ。
これを見れば何か自分のことが
分かるかもしれない。
あやか「あれ...この人___」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 49人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：chikuwafam | 作成日時：2020年5月30日 23時
