くだけ散った見た目だけは ページ40
「……部長、私のことはなんと言ってもらってもいいです。でも、御堂筋くんを悪くいうのだけはやめてください。それに部員の皆さんが辛い練習を苦しくても耐えたのは、チームで今日や明日勝つためですよ。信じて応援するならまだしも……努力してる人を、こういうことに巻き込むのはやめてください」
「頑張ってたら何しても許されるんか？」
ボソリと呟いた声は一段と低く、私は息を飲んだ。部長がゆっくりと言葉を足す。
「頑張ってたら、人を馬鹿にしたり、口悪く罵って、見下してもかまわんっちゅうことか」と、黙りこくる私に、部長は重ねて質問した。
「御堂筋がやってきたことは許されることやない。あいつに部員を、オレを踏みにじる資格はないんや」
異様な力の込めように私は戸惑った。
「どういう……」
「君が5月に御堂筋の記事を書いたとき、オレは御堂筋と初めて会った。廊下でな。すれ違いそうになったオレに、あいつが話しかけてきたんや『あの記事、誰が書いたんですか』って言うから『オレが書いた』って答えたったんや。文体も正しい、言い回しも全生徒に配慮し、なおかつ高校生らしさを特徴付けた文章の記事、オレ以外に誰がかける？『当たり前やろ』といま言うた理由も丁寧に説いてやった。にも関わらず、あいつはひとことだけ言うて、礼も言わずに行きよった。なんて言うた思う？あいつ、スカした目ぇで言うた。『くぅだらん』ってな。あの記事をその一言で片づけよった。で、さっさと消えた。�盒兇気鵑�居った方へ向かって行きよった」
私は話を聞きながら頭を整理していた。確かに御堂筋くんは部長と廊下で話したことがあると、聞いたことがある。しかしこんな背景があるとは、つゆも知らなかった。
「あいつは他人の努力や成果を踏みにじる天才や。御堂筋は、自分のためなら周りがどうなろうと知ったこっちゃないんや。�盒兇気鵑澆燭い紡膺佑靴ぅ織ぅ廖�危ないねんで。ああいうタチが悪い男に自分を引き立たせる道具として都合よく使われるだけやねん。後悔しても遅いねん。前は『誰も好きやない』って�盒兇気鷂世Δ討燭�せに、御堂筋にまんまと振り回されてるやん。�盒兇気鵝�君は被害者や。御堂筋はな、君が泣いても何とも思わへんで、周りはみんな駒やと思ってる。�盒兇気鵑里修竜せ�ちですら自分の戦略に利用しようと企んでる。あいつは」
「御堂筋くんは」
私は部長の叱責をせき止める。構わず喋り続けていた部長が、珍しく私の言葉を待って口を止めている。
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niko(プロフ) - 続き楽しみです！！ (2021年2月24日 18時) (
レス) id: 5a93e0b570 (このIDを非表示/違反報告)
Aaa(プロフ) - 更新楽しみにしてました！！面白いです！！！応援しています！ (2021年2月23日 21時) (レス) id: 71d8bfbda5 (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 初コメ失礼します。面白くて一気読みしちゃいました！応援しています！次の更新楽しみにしています頑張ってください！ (2021年1月30日 1時) (レス) id: c173f50722 (このIDを非表示/違反報告)
tiku - 御堂筋君だけじゃなく、今泉くんや坂道くんの描写もリアルで面白いです。総北メンバーと仲良くなる過程が見ててホッコリします。ずっと応援してます！無理せず頑張ってください！ (2021年1月1日 1時) (レス) id: 198aa8db09 (このIDを非表示/違反報告)
こはたん - 面白くてついつい夢中で読んじゃいました。笑 次の更新楽しみにしています！ (2020年12月25日 20時) (レス) id: a69cf6929b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杞憂 | 作成日時：2020年10月9日 22時
