5,新たな出逢いが ページ7
[福沢side]
この状況は何だ。
俺に問われても知らぬ。寧ろ俺が知りたい。
何故俺は国木田が現れた事に気が付かなかったのだ?いくら国木田が気配を消そうと、気が付かなかった事は今迄一度も無かった故に油断していた。
考えたくは無いが、俺ももう年なのか?
一応まだ四十代前半だが。四十代はもう年寄りの部類なのか?
「国木田さん、ですかァ。これからよろしくお願いします!」
笑顔で話を進めるAと反対に、国木田は助けを求める視線で俺を見ている。
俺は咄嗟に口を開いた
「........知り合いの子だ。理由あって家で預かっている」
嘘はついていない。何とか乗り切ろうとするが、国木田が聞きたかったのはそこではないだろう。
恐らく何故俺がAの鼻をかませてやっていたかだ。
正直に言うと、乱歩の時の癖だ。幼子にするような対応をしてやると、彼奴は何故かとても喜んだ。今考えても、おかしな奴だ。
「そうですか。ではこれからよろしくな、A。」
国木田は手を差し伸べた。
Aもえへへ、と笑い、国木田の手の上に自分の小さな手を重ねて握手をした。
.........最近の若い奴等の順応能力には目を見張る。
「ところで社長、この書類の事なのですが...」
ああ、と返事をして俺は紙束に目を通し始めた。
──────────
[Aside]
気づかれぬよう、そっと部屋を出た。
探偵社の中で、この部屋の外に出るのは初めてだ。裏口を
廊下を少し歩くと灰色の扉が見えた。少し考えてから、ふと私は父に教わった戦闘の掟を思い出した
奇襲には不意打ちが基本だ。
内開きの扉をバァン、と思いっ切り開けた。
扉は壁にめり込んだ。
私に集中する沢山の視線が痒い。
どうやらここは社員が働く場所らしい。所謂オフィスだ。
流石福沢さんの部下、呆気に取られている者も多いが一瞬で戦闘態勢を取っている者の方が多い。
しげしげと眺めていると、乱歩さんが手を振ってくれた。
「やっほーA。元気にしてる〜?昨日発売のき〇この山バナナ味もう食べた?」
「お陰様で健康そのものですよ。きの〇の山はまだ食べてないですー!買いに行く時間が無くって」
乱歩さんはコンビニのビニール袋からガサゴソと何かを取り出した。
「〇のこの山バナナ味だぁ!!!!」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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梅スイング(プロフ) - あんぱんさん» コメントありがとうございます!精一杯頑張るので、これからもよろしくお願い致します( ´ ▽ ` ) (2016年10月11日 17時) (レス) id: 14caee09cb (このIDを非表示/違反報告)
あんぱん - 社長かわいいなwww今後の連載期待しております。 (2016年10月11日 8時) (携帯から) (レス) id: 28273e2d77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梅スイング | 作成日時:2016年10月1日 20時