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15,卵一つ《4》 ページ18

「こんぺいとうがすきです」


「わたしはゆどうふ」




歩いている十分近くの間、沢山の話をした。
尤も、盗聴の恐れがある為私が持っていた小さな手帳に筆談だが。



携帯電話電話はお母さんの形見と言うこと。


マフィアに拾われる前は、貧民街で生きていたこと。


好きなものは湯豆腐と兎ってこと。





「ここ。」



強い眼差しで云った鏡花ちゃんには、先程の闇に打ち勝つ程の光が宿っていた。


私なんかが話を聞いてあげただけで、こんなに強くなれる程、愛に、優しさに飢えている。
そう思ってしまうのは、勝ち組の同情に分類されてしまうのだろうか。





ごめんね、嫌な奴で。








「このビルの中。」


「.........うん。」




鏡花ちゃんに手を引かれ、青いビルの中に入る。


小綺麗な廊下を少し歩くと、黒服に遮光眼鏡(サングラス)を掛けた如何にもって感じの男の人が四人待っていた。



「捕らえた。」


鏡花ちゃんが腕を強く引き、黒服に私の身柄を渡す。黒服の一人が無言で一礼し、私の右手に手錠を掛け、もう片方を自分の手首に掛けた。




鏡花ちゃんの姿が廊下から消えてから、二秒のカウントダウン。息をゆっくり吸い、止める。









まだ未来がある、この子を救うため。





「来い。」



男達に強引に誘導され、地下への階段を降りされられる。私は一言も喋らず其奴らを精一杯睨み付ける。



階段を下まで降りきった。
男達は血相を変えた顔で成す術も無く、───冷えきった床に倒れた。


男の所持品を漁り、手錠の鍵を見つける。

カチャリと小気味良い音を立てて、手錠が床に落ちた。







─────刹那、凄まじい銃声が響き渡った。

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梅スイング(プロフ) - あんぱんさん» コメントありがとうございます!精一杯頑張るので、これからもよろしくお願い致します( ´ ▽ ` ) (2016年10月11日 17時) (レス) id: 14caee09cb (このIDを非表示/違反報告)
あんぱん - 社長かわいいなwww今後の連載期待しております。 (2016年10月11日 8時) (携帯から) (レス) id: 28273e2d77 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:梅スイング | 作成日時:2016年10月1日 20時

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