14,卵一つ《3》 ページ17
「...............私を脅して、どうする気?」
声は震えていないだろうか。冷静に喋れているだろうか。
「ポートマフィアの地下牢に連れて行くように言われた。その先は首領の命令だから、私も知らない。でも、無傷では帰れない。」
きっと、この任務に失敗したらこの子は始末される。襤褸雑巾のように、撃たれて、棄てられるんだ。そうやって殺される人を沢山見た。
この子を、救う為。
ゆっくりと両手を上げた。
「いいよ、そこに私を連れてって。」
あくまで、冷静に。静かな声音で。
「どうせ抵抗はしないから、その武器下ろしていいよ。」
「...............殺されるかもしれないのに、良いの?」
あくまで、武器は下ろさずに鏡花ちゃんは冷静に喋る。しかし、携帯電話を握る手が汗ばんでいる。
私の心がズキンと傷む音が、頭に響いた。逃げようと思えば一瞬で、簡単に逃げられる。
こんな幼子に脅されて屈する異能者がいるもんか。
でも大丈夫、もう私は大人だから。
「大丈夫、私は強いから負けないよ。正義の
大丈夫、と鏡花ちゃんの武器を持っていない方の手をとった。
「そこに連れてって。お願い」
目を合わせて、力を入れる。鏡花ちゃんの、心に届け。
「............それなら、良い。付いてきて。」
「うん、約束するから。」
鏡花ちゃんの小指を取った。
──────指切りげんまん、嘘ついたら針千本のーます。
指切った。
「鞄は置いていかない方が良いかな?私のお仲間さんが探しに来てくれちゃうかもしれないからね。」
さあ、行こうか、と微笑んだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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梅スイング(プロフ) - あんぱんさん» コメントありがとうございます!精一杯頑張るので、これからもよろしくお願い致します( ´ ▽ ` ) (2016年10月11日 17時) (レス) id: 14caee09cb (このIDを非表示/違反報告)
あんぱん - 社長かわいいなwww今後の連載期待しております。 (2016年10月11日 8時) (携帯から) (レス) id: 28273e2d77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梅スイング | 作成日時:2016年10月1日 20時