正月特別エピソード【日常】-3 ページ19
何処かへ出掛けたもののすぐ戻ってくる感じだったため洗い物をして待っていると玄関で開閉音が鳴った。途中だった洗い物を最後までして向かってみると、
あ「もしや」
相「凧、作ってる」
材料や工具が広がっていた。
気になってはいたけどここまでするなんて。でも、興味があったのは本当で傍にしゃがむ。
ほうほう。近くで見ると存外お粗末ね。張られたビニールが安っぽさを助長している。
相「凧なんて、小学校以来だな。学校で凧上げとかなかったのか？」
あ「お堅い私立の学校がすると思う？」
相「そもそも、お前が私立の小学校行ってたのを今初めて聞いたんだがな。叩けば叩くほど出てくるな、お前は」
作るのに手間かかりそうなイメージがあったけど、紐を結べば凧はもう出来上がりに見えた。
あ「尽きない未知ほど面白いものはないでしょう？」
相「お前の場合はブラックホールだがな」
軽口を叩き合っていると予想通り凧は出来上がった。仕上がりを消太が手で持って色んな角度から見る。
あ「それで飛ぶの？」
相「たぶんな。親父と一緒に作ったの思いだしながらだから保証はできないが」
ああ、なるほど。普通は親子で飛ばしたりするものなのね。
通りで凧を触ったことがないわけだわ。今朝、思い返してみればそうだっただけの事実だけど。
相「じゃ、飛ばしてみるか」
それでも、私の心はすっかり目の前の安っぽい凧の虜になっていた。
・
しかし、出来は散々たるものだった。
あ「ぷっ、くふ」
自分でも笑ってしまうほどちっとも揚がらない。
初めは消太の手を借りて飛ばしてみたけど見よう見真似で糸を引っ張りすぎると凧は呆気なく地面に落ちた。
反省点がわかったところで今度は自分で走って揚げようとすると、そもそも揚がらない。天高く空を飛ぶ筈の凧はずるずると地に引きずり回されていた。
あ「あはっ、はははっ」
相「笑いすぎだろ」
あ「だって30過ぎの女が凧に必死になってる図だけでも面白いのに、ここまで揚がらないのよ。あはは、何がいけないのかしら」
何よ、その意外そうな顔は。訂正しておくと、私はこんもんよ？
今となってはできることの方が多くなったから器用そうに見えるだけで、本来はどちらかと言えば並みに近い不器用。修得するのにそれなりの回数を必要とする。
日本料理をちゃんとあっさりした味付けにできるようになったのも最近のことなんだから。
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三日月(プロフ) - 凩奏詠さん» やったです！ありがとうございます！！宜しくお願い致しますm(__)m (2018年2月5日 21時) (
レス) id: 6f05e0595a (このIDを非表示/違反報告)
凩奏詠(プロフ) - 三日月さん» 承知致しました！思い付いたらその都度、になりますが宜しくお願いします！ (2018年2月5日 21時) (レス) id: e22f7985b6 (このIDを非表示/違反報告)
三日月(プロフ) - 凩奏詠さん» 全っ然大丈夫です！あの、こちらも差し支えなければ描いた度私にもイラスト見せてもらっても宜しいですか？ (2018年2月5日 21時) (レス) id: 6f05e0595a (このIDを非表示/違反報告)
凩奏詠(プロフ) - 三日月さん» こちらこそありがとうございます！差し支え無ければ、これからも描いていっても宜しいでしょうか？ (2018年2月5日 19時) (レス) id: e22f7985b6 (このIDを非表示/違反報告)
三日月(プロフ) - 凩奏詠さん» めっちゃ見えますよ、大丈夫です。ゴフッ！！(吐血)ヤッバイ、顔めっちゃ好みです…ありがとうございます！保存して、毎日見て、にやけますm(__)m (2018年2月5日 19時) (レス) id: 6f05e0595a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三日月 | 作成日時：2017年12月25日 1時
