ハリポタ女優２ (ページ7)

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初読み合わせページ7

今日は、ひみつの部屋では初めてとなる読み合わせの日。

もう少しでさつえいも始まるということでね、ひさしぶりに大好きな食べ物を食べたときのような安心感と幸福を感じております。

ハリポタの台本というとどんなにすごいものかと思うけれど、タイトルなどのじょうほうがちょこちょこっと書かれたシンプルなもの。

けん者の石のときは正直がっかりしたっけ。

それはそうと、子役だけじゃなく大人のはいゆうさんもいらっしゃるからちゃんとしなくちゃね。

さすがにもうガチガチではないにしろ、はいゆうさんと話している自分を、違う自分が第三者として見ているような感じがする。

台本のことでも考えていないと平静をたもてないなんて、私もまだまだ。

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「じゃあ、そろそろ始めようか」

かんとくの声でハッと呼び起こされた。集中しないと。

順調に進んでいく読み合わせ。

主役の３人なんかはちょくちょく、いやセリフだらけだけど、私はそうでもない。

かんとくによると、けい約は４作目までということになっている中の、セリフが１番少ないのがひみつの部屋らしい。

４作目、最後の作品で少ないよりはよほど良いよね。

「おい、君の番だろ」

となりにいるルパにささやかれる。なんだかルパととなりになること多いなあ。

って、あ、ほんとじゃん！！次私だ！

「すみません、集中します！」

何やってんだろ、ようやく始まって気合は入ってると思うんだけど。

「じゃ、一番上の行からもう１回だ。次はよろしく」

かんとくにちらりと見られた。

何も言われないのがむしろつらいな。

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大人のはいゆうさんが読むのに苦労しているとき、私たち子どもは本当に気まずい。

これは後でみんなと話して共感したことだけど、なにせその苦労している人が大物だとよけいにね。

なんとか読み終わったのはリチャード・ハリスさん。

ダンブルドアのセリフはむずかしいもんな、と考えていると、となりの口が動くのが見えた。

「ミスター・ハリス、今の読み方はすごく良かったです。あなたはきっとこの役を素晴らしく演じられると思います」

このとき、すごく彼が大人に見えた。というより、もうりっぱに大人だった。

リチャードさんもほっとした顔になったのがわかって、なんとなく空気があたたかくなった。

私、本当に見習わなくちゃいけない。

まわりを見られるルパが、すごくすてきに見えた。