ハリポタ女優２ (ページ15)

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ちょっぴり難しいお話ページ15

「あ、おはよう」
「おはよう」

「A、おはよう！」
「おはよう」

いしょうにきがえた後に、みんなのところをまわってあいさつする。

「今日もAは人気だな」
「僕らが話しかけられる相手じゃないよな」

「私のことイジった人〜」
「「はーい」」

正直なのは良いことなのか、それとも悪いことなのか。

「イジるだなんてそんなつもりないよ、なあ？」
「本当のことを言ったまでだよ」
「ねえ、どっちがどっちか当ててみても良い？」

どうせできないだろうという目をしているふた子。

「右がジェームズ、左がオリバーかな」

「おい、どうする？」
「どうせまぐれだよ」
「てことは当たったの！？」

その通りだよジェームズ、まぐれ。

ただそのことを顔に出さなければ良いだけの話。

「ところでA、寝不足か？」
「うん、ちょっとね」
「子どもはたくさん寝なくちゃだめだぞ！
　体力が無いんだから、特にAは多めに寝ないと」
「寝られないの？休憩中に寝るときは子守唄を歌ってやるよ」

寝不足の人に対する適切なテンションではないと思うけれど、おかげさまで少し元気が出た。

「ありがとね、２人も無理しないで」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「さっき２人に寝ろって言われてなかった？」

ダンに対する返事を口に出そうとして、あくびで言葉がとまってしまった。

「本当に大丈夫？」
「エマまで。大丈夫だよ」
「遊んでたんじゃないのか？」

ルパの言葉はよけいだけど。

「遊びじゃないよ、勉強してて」

「Aがスタジオ以外で勉強？」
「これはニュースだな」
「待って、絶対何かわけがあるはずよ
　じゃなきゃ勉強なんてしないわ、Aのことだもの」

反論しようとしたけど、もう１つあくびが出た。

「あのね、みんなってイギリス英語じゃない？
　私のおじいちゃんもイギリス人だから、私が話してるのは必然的にイギリス英語になるのね？」

ふんふん、という感じで聞く３人。年上だけどかわいいな。

「マネに言われたの、なるべくなまりの少ないきれいな英語を話せるようになったほうが良いって
　それで始めたんだけど、ちょっと難しくて」
「なんかAってさ、年齢と抱えてることがあってないよね」
「私もそう思う、まだいいんじゃないの？」

そりゃ生すいのイギリス人のみんなには理解しづらいだろうな。

「将来が不安定だもん、しょうがないよ」

私がそう言うと、なんだかシーンとしてしまった。

しょうがない、ふた子を引っ張ってきて笑わせてもらうとするか。