ハリポタ女優２ (ページ12)

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「おはよう」
「おはよう、A」

香ばん表のところでダンとばったり。

「久しぶりじゃない？」
「そうかも」

ダンと話せてうれしいと思ってたのは私だけかもしれない。

優しい子だと思ってたけど、なんだか変わっちゃったね。

正直にそう言ったら、彼はかたまゆを下げた。

「そんなふうに思った？」

最近気づいてしまった。

少し、いやだいぶ、私はダンに弱い。

ごめんね、と口に出すと、ほころぶ口元。

君が笑っててくれるならまあなんでもいいかな、なんて思ってしまった。

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「ねえ、そういえばさ、こっちのクリスマスってどんな感じなの？」

さつえいの合間、エマに聞いてみたところ、それなりに想像通りの答えが返ってきた。

「ターキーとかミンス・パイとかを食べて、のんびり、って感じ？」
「「ああ、そんな感じ」」

ふた子は勉強の時間とかもずれてたから、ダンよりも久しぶりな気がする。

「プレゼントってあげるの？」

そういう文化があるならぜひともみんなにあげたい。

「家族にね」
「学校でこうかんをすることもあるの」

なるほど。どうやらみんなこの現場ではあげないのか。

でも、みんながあげないとしてもせっかくだからやりたいな。

「私、みんなにプレゼントあげるね！」
「ほんと！？じゃあ私も用意しようかしら」
「「期待はしないでくれよ」」

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「A、何してるの？」

休けい中、子役の待機部屋にだれか入ってきたと思ったら、これまた久しぶりな彼だった。

「トムじゃん、久しぶり！」
「久しぶり、と言っても僕は君が視界に入ってたけどね」

やっぱりばれてるよ、エマ。

そりゃそうだよね、あんなにジロジロ見てて気づかれないわけがない。

「A、もしかして僕のこと好き？」

「え？」

やばい、じょうだんのつもりだったのにエマのことが頭に浮かんでちょっと間ができちゃった。

これもしかしたら、ほんとに私が好きって思われたかな。

「いやいや、それはないよ！」

笑顔でつっこんだけど、動ようがかくせてないと思う。

ごめんねエマ、、、！！

今、最悪なことを考えてしまっている。

これを気にトムが私のことを意識して好きになってしまったりしたらどうしよう。

自意しきかじょうだってわかってるけど。

エマにごかいされたくないから、トムときょりをおくしかないかな。