ハリポタ女優 (ページ10)

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ダンページ10

「ねえエマ、聞いて！」
「なあに、うれしそうね」
「今日ね、私初めてつえでじゅ文となえるシーンあるの！」
「よかったわね！」
「それでね、私のつえはね、女の子のつえってつえの先頭とおしりの部分がほぼ同じ大きさのつえが多いじゃない？」
「そうね、私の、いえハーマイオニーのもそうだわ」
「でしょ？なんだけど、私のつえはハリーとかロンのみたいにおしりにちがうそざいが使われてるの！！」
「ふふ、楽しそうでなによりね！」

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こんな話をしたのは今より少し前のこと。

今ではつえをさわることになれてきて、なれすぎてさつえいじゃないときに遊んじゃうこともある。

「ねえダン、そろそろやめておいたほうがいいんじゃない？」
「大丈夫だよ、ちょっとやそっとでこわれないだろ」

エマが２度目、いや３度目の注意をした。

ダンが何をしているのかというと、自分のあしをドラムがわりにつえでたたきまくっている。私も。

「でも、今もあなたのことを小道具の人が見てるわよ Aのこともね」
「そんなことを言ってるけど、今までこわれたことは１度もないんだｚ、、」

現場にポキッという音がひびいた。そんなにかわいい音ではなかったかも。

「。。。あー、」
「だからやめておいたほうがいいって、」
「、あ、ダン、いっしょにごめんなさいしに行く？」
「いいよ、ぼく１人で行く」

そう言うとダンは、えらい人のところにあやまりに行った。

こちらからは聞こえないけれど、しんけんにあやまっているのが伝わる。

つえが折れなかったとはいえ私もなんだか悪い気がしてきて、えらい人のところに向かった。

「すみません、私もつえをふりまわしていました」
「Aも、！？いや、次からは気をつけてくれ。」

「ねえA、ありがとう」
「え、？私もいっしょに遊んでたんだし」
「それでも、となりにいてくれて安心した」

あのね、ダン。気づいてないかもしれないけど、あなたがはげましてくれたこと、本当にありがたいなぁって思ってるんだよ。

む意しきに言ってるんだろうけど、私はそれですごく心が楽になった。

だれかがなやんでるとさりげなくはげますことができるダンは、まだ知り合ってそんなにたっていなくても、

素敵な人だってわかった。

ダンが私に感しゃしてくれる何倍も、私はあなたに助けられてる。

そんな思いをこめて、せめて私はこう言い続けたい。

「ダン、本当にありがとう」