ハリポタ女優 (ページ24)

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トムページ24

う〜ん。どうしたものか。

よし、こういうときは、あの人のところだ。

「トム、今良い？」
「良いよ、どうしたの？悩み事？」
「ちょっとトムの助けがひつようなの」
「僕にできることならなんでもどうぞ」

「本読みつきあってくれない？」
「。。。え？そんなこと？」
「そんなことって、」
「いや、もっと大事なことかと思ってた」
「これも大事なことだよ」
「じゃあ、やろうか」
「え、いいの？」
「なんでもって言ったからね」
「ありがとう！！こういうことたのめるのはトムだけだよ！！！」
「はは、どうも」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「いったん休けいしようか」
「ふー、つかれた〜」
「。。。ねえ、さっきさ、僕にしか頼めないって言ってたじゃん？本読み」
「うん、言ったね」
「どうして？エマとか、たくさんいるじゃないか」
「え、だって、えんぎのけいけんあるのトムだけだもん」

「なんかね、ときどき思っちゃうんだよ、けいけんもないような人といっしょにお仕事してる自分が、信じられないの。ひどいよね」
「。。。僕にはなんとも言えないよ。Aは、日本ではどんな仕事をしてたの？」
「ドラマよりは映画に出てたかな〜、好きなんだよね、映画」
「どうして？ごめん、理由ばかり聞いて、」
「ううん、全然！なんでだろうね、ドラマよりもさつえいの期間が長くて、みんなで作り上げてるって感じがするからかも。
あとね、クランクアップのときのたっせい感は、何にも代えがたいから」

「大人にかこまれてお仕事するのが当たり前だったから、としが近い子にあんまりなれてなくって」
「。。。学校には行ってたの？」
「行ってたよ、行ってたけど、、でも、お仕事と重なったりして行けないこともあって、そうすると、やっぱりどこかクラスから浮いちゃって、」
「はい、」
「。。。え？」
「僕の腕の中を貸してあげるよ、レンタル料は高くつくけどね」

どうぞ、と腕を広げてくれたトムの優しさが心にしみて、まよわずとびこんだ。

「。。。私、不安なの、今はなかよくしてくれてるエマたちが、じきにはなれてっちゃうんじゃないかって思ってる」
「さつ影が始まってからけっこうたったけど、それでも離れてない、大丈夫だよ」
「私ははだの色がちがうよ、」

「あのさ、みんなのことをそれくらいでAをきらいになるような人だと思ってるなら、Aの方が失礼だと思うよ」
「。。。え、」
「ごめん、でも、僕はそう思う」

「ううん、」

きらわれるかくごで言ってくれたトムの言葉、ちゃんと受け取りました。