ハリポタ女優 (ページ18)

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注目ページ18

ある日の休み時間。

「すごい！」
「いいなあ、うらやましいや」

トムがみんなにかこまれていた。

注目の的の彼が乗っているのは、スケボー。

日本ではそうでもないと思うけど、スケボーを持ってたり、乗れたりするのは、すごいことみたいだね。

なんで私がこんなにさめちゃっているのかというと、正直スケボーくらいならよゆうで乗れるから。

自分がふ通にできてしまうことで誰かがおおげさにほめられているなんて、おかしくなってしまう。

それに、じろじろ見られすぎているトムは、少しこまっているようにも見えた。

「ふふっ」

ためしに声を出して笑ってみる。

みんながふりむいた。

「なんだよA、急に笑って」
「なにかおかしいことでもあったのか？」

口々に聞かれるので、本当のことを言ったほうが良いかな、と考えた。

「トム、ちょっとそれかして？」
「あ、うん、いいよ」

手わたされたボードを受け取って、地面に置く。

近くに人がいないことをかくにんしてから、かた足でけり出す。

「A、危ないわよ！/やめとけよ！」

色々な声が聞こえるけれど、私が進むほどに声は小さくなってゆく。

風を切る。かみがなびいてる。何も考えずに、ただひたすら乗り続ける。

そろそろころ合いかなと帰ってみれば、みんなはあ然とした顔で私をむかえ入れた。

「Aって、スケボーに乗れたのか、」
「ずいぶんと上手なのね」
「「Aってば、すごいや！！」」

いっせいに話しかけられる。

注目されるのはあまりとく意でないので、早々と抜け出す。

プラチナブロンドの男の子を探すためにきょろきょろしていると、後ろから聞こえた声。

「君があんなに上手く乗れるなら、僕の出番はなくて良いね」

「トム、ごめんなさい、こまっているように見えたから動いてしまったんだけれど、、」
「ううん、Aの見立てはおおむね合ってるよ。そりゃもちろん多少自まんしたい気持ちもあったけど、あれだけ囲まれちゃうと、ちょっと面倒だ」
「そう、良かった」

「僕にスケボーを教えてよ」

「え？あなたはじゅう分上手よ、私が教えることなんてないわ」
「そんなこと言ったって、Aは僕よりも上手いじゃないか」

「う〜ん、じゃあ、ちょっとだけ、、」
「えっとね、乗り方はかんぺきなんだけど、もう少し速く乗るためにはね、」

「ねえ、僕らにも教えてよ」

そこにはルパートたちの姿。

「もちろん！」

この後Aのスケボー教室が開かれました。