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一列に並んだメンバーたちが改めて今年の感謝を伝える挨拶があって、いよいよ残り６０秒、５０秒、４０秒。
あんなことがあって疲れたけど、やっぱり１秒でも推しの姿をしっかり見ていたい、とステージに立つウォヌを見つめる。３０秒、２０秒、１０秒。
メンバーとオタクの声が重なって、１０秒のカウントダウンが始まる。もうすぐ年が明ける。
「５、４、３、２、１」
「Happy New Year！」
「あけましておめでとうございます！」
わあ、と会場に大きな歓声が響いて、なんか習字の時に流れそうな音楽が流れ出す。一気にお正月ムードにしてきたな、SVT。コンセプトが迷子か。
「みんな、今年もよろしくね〜」
「今年はSEVENTEEN、もっと頑張ります！」
「応援よろしく！」
ぶんぶんと手を振りながら、客席に向けて声を掛けるメンバーたち。わたしとソンミも「今年もよろしくね」と言い合った。
「今年は――」
抱負を語るリーダーの話に耳を傾けながら、また下手端っこに立っているウォヌをみる。新年一発目のウォヌもかわいくて最高だ。全部の時間がかわいくて尊いわたしの推し。
「メンバー、スタッフ一同、一生懸命頑張りますので今年もよろしくお願いします」
というリーダーの声に、メンバーたちが一斉に頭を下げる。思わずわたしも頭を下げてしまう。日本人だわわたし、と思いながら頭を上げると、ウォヌと目が合った。あれ、まただ、なんてライブの最初を思い出して笑えば、ウォヌも笑ってもう一度頭を下げてくる。口パクで「ことしもよろしくね、ぬな」と言われて胸が熱くなるのがわかった。
「うぉぬ、」
「なんで泣きそうになってんのよ」
「だってウォヌが」
今年もよろしくね、って言ってくれた。去年とは違って、今年は最初からウォヌがそうやって思ってくれていることがわかって泣くほどうれしい。というかもう泣いてる。
「ああ今年もウォヌだけだよ」
「あたりまえでしょ、現場変えるとか言ったらころす」
「ソンミちゃんこわい」
「わたしユリ意外とオタクする気ないから」
「ソンミあいしてる」
ソンミまで泣かせにかかってくるもんだから、わたしは涙をこらえるので必死だ。泣いてるとは言ったものの実際涙を流しているわけではない。気持ちの問題。だけど、本気で泣きそう。ここで泣いたら変な人だから我慢します。
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ぴょん(プロフ) - めーっちゃおもろかったです。ありがとうございました！ (2022年9月6日 2時) (
レス) id: 0051795449 (このIDを非表示/違反報告)
ねにー - とても面白いです！！今まで読んだ作品の中で一番好きです❤︎お忙しいかとは思いますがお体に気をつけて更新頑張ってください！！ (2021年10月26日 6時) (レス) @page19 id: 33e3846b5e (このIDを非表示/違反報告)
たろいも(プロフ) - このお話大好きで一気に読み返しました。更新楽しみにしてます！ (2021年8月23日 18時) (レス) id: 846f216b08 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - 繰り返し読んでます♪ (2021年4月2日 0時) (レス) id: c1d245bea1 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - 応援してます！ (2020年12月16日 0時) (レス) id: 267b4a4517 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆく | 作成日時：2020年10月24日 21時
