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「ユリヌナ！」
「うわ、ホシびっくりした」
またしても急にかけられた声にびっくりしてしまう。わたしがウォヌを見ているときに声かけるのやめない？心臓止まっちゃう。
振り向けばそこにはにこにこ笑顔のホシがいて、スマホを構えていた。
「撮ろ！」
「あ、うん？」
「ソンミヌナも！」
「おっけー」
「え、３人で？」
「もち！このポーズね」
寅年でもないのに、トラのポーズを指定される。まあ、ホシだし、みたいなところはあるので、素直にポーズをとる。もちろん顔は作るまでシャッターを押さないでくれと念を押して。
「ウォヌきた？」
「ううん、あそこでつかまってるからがんばれーって見てた」
「ヌナ薄情！」
「いやだってオタクにはどうにもできないじゃん」
そんなこというならホシが助けてあげてよ、と言えば、ホシは「任せろ！」と去っていく。え、まじで？冗談のつもりで言ったのになあ、とホシを目で追うと、本当におばちゃんたちの集団に近付いていった。
「ホシ強い」
「どうする気なんだろう」
ソンミの顔にはわくわくと書いてある。わたしもわくわくしていないと言えば嘘になる。ホシはいったいどんな華麗にウォヌを救出するんだろう、と思っていたらおばちゃんたちのことなんて一瞥もせずに、ウォヌの手をいきなり引っ張ってこっちへ連れてきた。全然華麗とかなかった。力技すぎてうける。
「配達！」
「まってホシ最高」
大笑いのソンミにばしばしと腕を叩かれる。ウォヌ、ぽかんとしちゃってるじゃん。何が起こったのか把握できてないよこれ。
ちらりとおばちゃん集団を盗み見ると、すごい睨まれていた。それはそう。
「ウォヌ俺に感謝しろよー？」
「え、なにこれどういうこと？」
「うーんなんか、ホシがウォヌを救出した？」
「あー、そういう、確かにまあ、助かった」
サンキュ、と小さく言うウォヌにホシがおう、と笑って去っていく。え、まってなんかウォヌ残してったんだけどあの子。Snap shootが流れる中、わたしたちを襲う沈黙。気まずい、どうしようこれ。ホシどうにかしてってよ。
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ぴょん(プロフ) - めーっちゃおもろかったです。ありがとうございました！ (2022年9月6日 2時) (
レス) id: 0051795449 (このIDを非表示/違反報告)
ねにー - とても面白いです！！今まで読んだ作品の中で一番好きです❤︎お忙しいかとは思いますがお体に気をつけて更新頑張ってください！！ (2021年10月26日 6時) (レス) @page19 id: 33e3846b5e (このIDを非表示/違反報告)
たろいも(プロフ) - このお話大好きで一気に読み返しました。更新楽しみにしてます！ (2021年8月23日 18時) (レス) id: 846f216b08 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - 繰り返し読んでます♪ (2021年4月2日 0時) (レス) id: c1d245bea1 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - 応援してます！ (2020年12月16日 0時) (レス) id: 267b4a4517 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆく | 作成日時：2020年10月24日 21時
