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いやだ、と言う間もなく、３・２・１とカウントが始まり押されるシャッター。かろうじて顔は隠せたのでハニにいじられ続ける未来は消すことができたと安堵する。ハニは不満そうな顔をしていたけど、そのまま他の場所に移動していった。
「心臓に悪い」
「見事な顔隠しだったね」
「しにたくなかった」
「命がけすぎ」
けらけらと笑うソンミを見ていると、上手側からミンギュが来るのが見える。これは絶対来るぞ、ここに。
そんでソンミと一緒にセルカ撮るんでしょ、わかってるわかってる。
「ソンミヌナ撮ろう！」
「うん！」
ほらね。予知能力者になれるかもしれない。他にオタクがたくさんいる中でひとりのオタクに向かってしっぽ振って近付いてくるミンギュやばすぎでしょ、と思ったけどちゃんと他の子も入れて写真を撮ってたので、まあ。ちなみにわたしは避けた。
「あ、ユリヌナ逃げた」
「なんでこういうときだけわたしの存在に気付くの」
しっし、とミンギュを追い払って一息つく。ソンミはミンギュの登場でにこにこだ。他のオタクも入っていたとはいえ、完全にミンギュとソンミwith背景の人って感じだったのは、近くで画面をちらっとみたわたしだけが知ってればいいだろう。
その後もディエイトが来たり(なんかおしゃれな構図で撮っていった)、バーノンが来たり(こっちは本人の顔も含めてなんかすごく雑だった)していたけど、わたしの中でのＭＶＰは意外にもシュアだった。なんと、シュア、顔をつくる時間をくれたのだ。ハニみたいに急に現れたくせに、隣で準備できたら言ってね、と声を掛けてくれた。もしかして紳士なのでは、とちょっとシュアを見直す。
そろそろ曲も終わるなあ、って頃になってウォヌの居場所を探すと、後ろであの着物集団のおばちゃんにつかまっていた。かわいそうに。あれは逃げれなそう、とよく見ればそこにはイナオンニもいて、どうやら２ショットを撮れとせがまれているみたいだった。
「あれはウォヌ、ご愁傷様ね」
「うん、かわいそう、誰か助けてあげてほしい」
そうは言っても、他のメンバーも客席を回るのに忙しいらしく、ウォヌがそんなことになっているのに気付いてるメンバーもいなさそうだ。ああ、がんばれウォヌ、と見守ることしかできないオタクを許してほしい。
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ぴょん(プロフ) - めーっちゃおもろかったです。ありがとうございました！ (2022年9月6日 2時) (
レス) id: 0051795449 (このIDを非表示/違反報告)
ねにー - とても面白いです！！今まで読んだ作品の中で一番好きです❤︎お忙しいかとは思いますがお体に気をつけて更新頑張ってください！！ (2021年10月26日 6時) (レス) @page19 id: 33e3846b5e (このIDを非表示/違反報告)
たろいも(プロフ) - このお話大好きで一気に読み返しました。更新楽しみにしてます！ (2021年8月23日 18時) (レス) id: 846f216b08 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - 繰り返し読んでます♪ (2021年4月2日 0時) (レス) id: c1d245bea1 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - 応援してます！ (2020年12月16日 0時) (レス) id: 267b4a4517 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆく | 作成日時：2020年10月24日 21時
