3.F ページ3
仕事のときは、ニカは俺の隣にはいない。
それは今までと変わらない。
でも仕事が終わると俺のところに来るようになっていた。
収録が終わり、ニカが来た。
「ガヤ、今日は横尾さんとご飯行くの?」
わたは今日予定があると伝えると、2人でご飯食べようと誘われた。
ニカと2人なんてなかなか珍しいよな、なんて考えてると
「ねぇ、ガヤの家はだめ!?」
と言い出した。
また急だなぁと苦笑いするも、1人で帰っても何もしないし眠れもしないし。
「料理もしないから何もないぞ。それでもいいなら」
「やった!全然いいよ!
なにか買って帰ろ!!」
と無邪気な笑顔を向けた。
なんか小学生みたいだな、と小さい子みたいでかわいく思う。
そんなに楽しみにしてくれる?ニカといるとこっちまで明るくなれる気がするんだよな。
そこに北山が戻ってきた。
「お前の声廊下まで聞こえたぞー。」
「うん!だってガヤんち行くから!テンションあがったわ」
「なんだよ。珍しいな」
驚いた顔で北山がこっちを見てくる。
あの日からプライベートでもニカと俺がよく一緒にいることを、北山は知らない。
北山はすぐに支度を終えて
「んじゃ俺ちょっと先帰るな!お疲れ!」
と言って帰って行く。
いつもは最後に帰る北山が珍しく急いでいる。
ま、彼女だよね、と思って勝手に傷つく自分。
いつかは忘れられるのかな。
諦めると言ったのに。
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作者名:chika | 作成日時:2018年2月10日 7時