Stand By You (ページ16)

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16. K ページ16

藤ヶ谷の好きな人は俺…。
今まで感じたイライラがスッと消えていくようだった。

「ミツはそういうの偏見ある…？ガヤのこと気持ち悪い？」
珍しくたまの表情が暗い。

「いや、偏見はないし、藤ヶ谷のこと気持ち悪いなんて思わねーよ。でもそれが自分ってことが驚いたっつーか…」

「まぁそうだよね～」

「俺さ…バレンタインの日藤ヶ谷泣かせたんだよな…」

「「えっ!?」」

たまと宮田のシンクロ(笑)
「バレンタインに彼女にチョコもらってさ。
甘いし食いきれねーから、メンバーと食べようと思って…楽屋に置いてあっただろ？スタッフさんからってヤツ」

「あぁ～！あったね！キタミツの彼女からだったんだ！」

「最初に藤ヶ谷に言っちゃったんだよな。彼女からなんだけど、一緒に食べて欲しいって。みんなには彼女からって言わないでスタッフさんからにしといてって…」

「あぁ～…女子的思考のガヤにはキツイね…」

「やっぱそういうことか…。藤ヶ谷そこで泣いてさ。俺藤ヶ谷の気持ち知らなかったし、なんで泣いてるかわかんなくて…。
そのあと屋上に探しに行ったら藤ヶ谷とニカが一緒にいた。ニカが慰めてさ。そっから付き合いはじめたみたいだわ。」

「やっぱり付き合ってんだ…」

たまが落ち込んでる。

「ずっと前からガヤの気持ち知ってたし、最近のミツはすごくガヤのこと気にかけてるみたいだったから…
もしかしたら2人がうまくいくんじゃないかな～って思ってたんだよね～」

「たまずっと気にかけてたもんね、ガヤさんとキタミツのこと。」

そんな風に考えてくれてたんだな。
藤ヶ谷の気持ちも、ニカの気持ちも。たまの気持ちもなにも気付いてなかった。

「そういえばキタミツは彼女とうまくいってんの？」

「うーん…とにかく最近会ってもねーからよくわかんねー…。」

そう言うと2人は驚いていた。
まぁそうだろうな。彼女と会う時間は作らないくせに昨日はニカと、今日はこうして2人と飯食ってんだから…。