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「ヌナ、大丈夫ですか?」
「むりそうこわい」
ならば何故乗ったし、とか思われてそう。わかる。でも、当たってるのバレてから辞退するのはなんか嫌な感じするし、あと、外さえ見なければ大丈夫だってちょっとたかをくくってたところはある。今、猛烈に反省中だから怒らないでください。
うわーん、ともはや半泣きのわたしにおろおろするスングァンとスタッフさんに大変申し訳ない。でもまだ半分も回ってない。頂上とか、わたし生きてる?
「目瞑ってたら大丈夫かも」
「高いところで真っ暗なのもこわいです、」
スタッフさんが打開案を提案してくれたけど、自分が高いところにいるとわかってて視界が真っ暗なの、それはそれで怖い。もう座って自分の足元を見つめ続けるしかなさそうだ。厄介すぎる、これは土下座案件。
ううう、と頭を抱えて縮こまるわたしの背中を誰かが撫でてくれて安心する。視線を上げられないわたしにはそれがスングァンなのかスタッフさんなのかもわからないけど。これセクハラですかね、とか聞こえるけどそんなこと思わないので心配しないでください、ありがとうございます。
「んー、スングァン、手繋いであげたら?」
「大丈夫ですか?」
「そのくらいは全然大丈夫」
「ですって、ヌナ、ほら手繋ぎましょう」
俯くわたしの視線の先に、スングァンの手が差し出される。その手をぎゅっと握ると、なんか介護されてるおばあちゃんの気分になった。スングァン良い子すぎてこんな孫ならほしい。
その後もスングァンとスタッフさんが、わたしが高さを気にしなくていいようにと、いろいろ話をしてくれたおかげで、少しだけリラックス。
けれど、もうすぐ半分ですよ、とスングァンが言った時、外で強い風が吹いたのか、ゴンドラが大きく揺れた。
「わ、わああ、ゆ、ゆれた!おちる!」
「だ、大丈夫ですよヌナ!落ちませんから!」
「しぬんだわたしここで」
「そしたら僕たちも死ぬじゃないですか」
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ゆく(プロフ) - はなさん» ありがとうございます(^^)!本当はみんなと話させたかったんですけど長くなりすぎそうだったのでユンギさんに出張ってもらいました( ; ; )笑 次からはセブチに戻る予定ですのでまたよろしくお願いします(^^) (2020年10月11日 1時) (レス) id: 26d964f28e (このIDを非表示/違反報告)
ゆく(プロフ) - ぴおさん» わあありがとうございます〜(^^)!BTS編であったことがウォヌに伝わることはないでしょうが、もしばれたらまた拗ねるウォヌがみれるかもしれませんね、笑 ありがとうございます〜! (2020年10月11日 1時) (レス) id: 26d964f28e (このIDを非表示/違反報告)
ゆく(プロフ) - えびさん» コメントありがとうございます(^^)!これこらも頑張って更新します。 (2020年10月11日 1時) (レス) id: 26d964f28e (このIDを非表示/違反報告)
はな - BTS編、すごく面白かったです!やっぱりグクのオキニだったんですね。そしてユンギを始めBTSメンも結構気に入ってたみたいで私が嬉しくなりました。いじわるしてた子はざまあ、でしたね。意地悪すると返ってきますね!またセブチのお話も見るの楽しみです! (2020年10月11日 1時) (レス) id: 5b938cbf7a (このIDを非表示/違反報告)
ぴお(プロフ) - またまたコメント失礼致します...!BTS編も素敵でしたぁ(TT)お姫様抱っこされた事ウォヌにバレたらと思うと…!続きも楽しみです♪ (2020年10月11日 0時) (レス) id: 02d3824596 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆく | 作成日時:2020年10月7日 0時