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プロローグ ページ2

私は、あの日を忘れない



小学生低学年の頃の記憶___




小学校から帰ってきて、玄関の扉を開けたとき


いつもと違う、冷たい風が私の頬をなでた


中に入れずに立ち止まっていると、男の人が顔を出し、銃を私に向けた



__パァン!!



放たれた銃弾は、私の左腕をかすめた


私は急いで逃げる




「…どこ行きやがった…!?」

「どうしたウォッカ」

「さっきガキが見てたんですが、見逃しちまいましたアニキ」

「ガキだろ、ガキに何ができるっていうんだ…気にするな」




出てきたのは全身真っ黒な服を着た、大きな2人の男の人


バクバクと心臓が大きな音を立て、今にも口から出てきそうだった



その男の人は黒い車に乗って去っていった



まだがくがくと震える両足を無理やり動かして、家の中に入る




いつもの家とは、まったく違った印象を受けた


廊下も、会談も、全部黒ずんで見えた




リビングに入ると、私の眼は作り物かのように動かなくなった



お父さんとお母さんは、胸を撃たれて倒れていた




『おと…さ…おかあさ……?』




人形のように冷たく、ピクリとも動かない二人


私は数秒二人を撫でた後、力の抜けた全身を無理やり動かして隣の家に駆けこんだ




「Aちゃん!?どうしたの?」

『おと、お父さんと、お母さんが…!』




泣き叫ぶ私にただならぬ何かを感じたお隣さんは、警察を呼んでくれた




そのあとは気づいたらことが済んでいて



お葬式も、親戚に引き取られた時のことも、あまり覚えていない




_______________

_________

___






あれから数年


私はついに高校生



あの真っ黒な二人組に、復讐をするため、探偵になった





「本当に大丈夫なの?」

『はい、おばさんたちにこれ以上迷惑もかけられませんし…』

「でも、仕送りはさせてくれ、大切なあの二人の子供だからな」

『…本当にありがとうございます』





私はおばさんたちの元を離れ、東京で一人暮らしをすることを決めた


高校を転校までして…w


全部一から、始めたかったんだ




『じゃぁ…また』

「あぁ、たまには顔見せにおいで」

「いつでもまってるわ」



優しい二人に見送られ、私は電車に乗った___

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作者名:ちぃ♪ | 作成日時:2018年5月20日 23時

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