検索窓
今日:4 hit、昨日:6 hit、合計:8,626 hit

episode:46 ページ5

.



『な、に言ってるの
何も隠してなんかないよ』


突然の事で動揺してしまい真一郎君の顔を見る事が出来なかった


「Aと出会った時から何か隠してるとはずっと思ってた
年齢の割に妙に大人びてる所も
たまに何かを懐かしむようにする素振りも
ずっと何かあるって思ってた
それでも何も聞かなかったのは、ずっとAから言い出すのを待ってたからだよ
…でも、もう無理だ
だってオマエ、圭介達があの日オレの店に盗みに入る事知ってたろ?
…なぁ、本当はあの日殴られるのはオレだったんじゃないのか?
もしAが目を覚まさずにあのまま死んでたら、オレは自分の事を一生恨んでた
頼むから、もう隠さずに話してくれ」




…ずっとずっと気づいていたのに黙っていてくれたのか
私が隠そうとしている事を悟って、何年もずっと言い出すのを待っていてくれたのか
それでも今回、私の隠している事に自分が関係していると気づいてしまったから
だからもうこれ以上は待てないと言っているんだ



『…わかった、話すよ
でも、2人だけの秘密にして欲しい』



私は話す事を選んだ
きっと今話さなければ、もう真一郎君と笑い合える関係には戻れないと思ったから



「うん、誰にも言わないって約束する」



そして私は真一郎君に全てを話した


真一郎君は時折驚いた表情を見せつつも相槌をしながら最後まで静かに私の話を聞いてくれた

そして、私が話終えると


「そうだったんだな…話してくれてありがとう」

と言った


『今の話信じてくれるの?』


「そりゃ、普通は信じ難い話なんだろうけど、Aが嘘ついてない事ぐらいわかるよ

それに、今の話で全部謎が解けてスッキリって感じ」


『謎?』



「さっきも言ったけど、Aが大人びてるのとか
時々何かを懐かしそうにしてたりとか
オレがなんで空手始めたのか聞いた時に“もう、2度と何もできないまま失うのは嫌だから”って言った事とか
なんで、マンジローの事避けてるのか…とか」


それから真一郎君は
“でもやっぱりオレが1番言いたいのは”と続けると

「助けてくれてありがとう‼︎‼︎
Aが守ってくれたおかげでオレは今、こうして生きてる
いくら感謝しても足りねぇ
本当にありがとう‼︎‼︎」


とガバッと頭を下げた


.

episode:47→←episode:45



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (49 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
244人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

チョコプリン(プロフ) - コメ失礼致します!!作者様!どうかお大事にゆっくり過ごしてください😭いつまでも待ちますし本当に作者様がゆっくり過ごせる事を心よりお祈りしております😌💕 (2022年2月14日 8時) (レス) @page7 id: e53e09d499 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 了解です!ゆっくり休んでください。待ってます♪ (2022年2月14日 7時) (レス) @page7 id: ef9e4cc349 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - チョコプリンさん» 初めまして😊コメントありがとうございます!嬉しいお言葉を頂きホクホクしております🥰ゆっくり更新ではありますが頑張りますので今後もよろしくお願い致します🙇‍♀️ (2022年1月18日 21時) (レス) id: f655379a06 (このIDを非表示/違反報告)
チョコプリン(プロフ) - 初めまして✨昨日発見しまして一気にここまで読んでしまいました!めちゃくちゃ面白いです🥰🥰🥰今後の展開楽しみに待っています💕 (2022年1月18日 10時) (レス) @page2 id: e53e09d499 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2022年1月17日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。