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…ついにこの時が来てしまった
物音が聞こえた瞬間、真一郎君は顔つきを鋭いものに変え
「オレちょっと店の中見てくっからAはここで待ってろ」
と言うと返事も待たずにスパナを持って静かに部屋を出て行った
“ごめん、真一郎君”と私は心の中で呟きながら数十秒程待って真一郎君の後を追った
暗くてよく見えないが店の構造はよく分かっているからすぐに追いつく事ができた
少しだけ離れた所で様子を伺う
心臓の音が煩くて声はハッキリと聞こえないが真一郎君が誰かと話している…って事は奥に居るのは圭介だろう
…圭介が真一郎君を殴るはずがない
だから真一郎君を殴るのは一虎君なはず
でも、真一郎君が圭介の知り合いと知っていれば殴るとは考えにくい
って事は今一虎君はあの場にはいない…?
一虎君はどこ?
あたりをキョロキョロと見回していると、裏口の方からダダっと人が走って来る音がした
音のした方へ振り向くと一瞬キラリと光るものが見えて、それが振り上げられたのを見た瞬間
私の体は咄嗟に走り出し、真一郎君を守るように飛び込んだ
「やめろ一虎あぁ‼︎」
『真一郎君ッ‼︎』
圭介と私の声が響いたその瞬間
“ゴンッ!”と頭に衝撃がきて私の記憶はそこで途切れた
ーーーーー
ーーー
ー
「A‼︎⁉︎」
真一郎が叫ぶ
「は?え…?真一郎君…今…Aって」
「A‼︎しっかりしろ‼︎
今救急車呼んでやるからな!死ぬな‼︎」
そう言って真一郎が救急車を呼ぶ為にその場を離れた時、床に横たわる人物が場地の視界に入った
「逃げんぞ場地‼︎」
そう一虎が促すも場地が駆け寄ったのは横たわっている人物の元で
「何やってんだよ一虎‼︎」
「しょうがねぇだろ⁉︎見られたんだからよぉ」
「違ぇよ‼︎
そういう事じゃねぇんだよ‼︎」
そう強く否定する場地の目からは大量の涙がこぼれ落ち始めた
それもそのはず
今自身の目の前で血を流し倒れているのは
「お前が今殴ったの、オレの妹なんだよ‼︎
Aだよ‼︎会ったことあるだろ⁉︎」
大切な自身の妹なのだから
「………え?」
「A‼︎A‼︎」
「A…ちゃ…ん…?」
「どうしよう…一虎ぁぁ…
Aが…返事してくんねぇ」
「嘘だろ…?」
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チョコプリン(プロフ) - コメ失礼致します!!作者様!どうかお大事にゆっくり過ごしてください😭いつまでも待ちますし本当に作者様がゆっくり過ごせる事を心よりお祈りしております😌💕 (2022年2月14日 8時) (レス) @page7 id: e53e09d499 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - 了解です!ゆっくり休んでください。待ってます♪ (2022年2月14日 7時) (レス) @page7 id: ef9e4cc349 (このIDを非表示/違反報告)
梅(プロフ) - チョコプリンさん» 初めまして😊コメントありがとうございます!嬉しいお言葉を頂きホクホクしております🥰ゆっくり更新ではありますが頑張りますので今後もよろしくお願い致します🙇♀️ (2022年1月18日 21時) (レス) id: f655379a06 (このIDを非表示/違反報告)
チョコプリン(プロフ) - 初めまして✨昨日発見しまして一気にここまで読んでしまいました!めちゃくちゃ面白いです🥰🥰🥰今後の展開楽しみに待っています💕 (2022年1月18日 10時) (レス) @page2 id: e53e09d499 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梅 | 作成日時:2022年1月17日 15時