episode:23__side M.S ページ30
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鈍器で殴られたような感覚だった
Aはその後に兄貴にも何か言っていたみたいだったが、オレの耳には何も入ってこなかった
“キミの事が嫌いだからだよ”
“もう、私に話しかけないで”
冷たく告げられた言葉が重くのし掛かる
ただの醜い嫉妬だ
Aを安心させられる兄貴が
Aに受け入れられている兄貴が
Aに笑いかけられる兄貴が
オレが望んでいるものを簡単に得られる兄貴に嫉妬したオレが招いた結果だった
Aが帰る時に謝る様兄貴がオレに言ったが、さっきのAはオレの謝罪一つで何かが変わる様な雰囲気ではなかった
それでもAに酷い事を言ったままで終わりにしたくなかったオレは
Aに謝ろうと急いで門まで走った
そこにはもう既にAと兄貴が居て
「さっきはマンジローがゴメンな
Aが帰るまでにちゃんと謝れって言ったんだけど…来てねぇみたいだな」
『別にいいよ、気にしてないし。
…それに、嫌いなのは事実だから
だからこの話はお終い…ね?
それより、早く行こう?
2人でゆっくり話すの久しぶりだから楽しみだったんだ‼︎
いつもは圭介と3人だからさ‼︎』
と話しているのが聞こえた
“嫌いなのは事実だから”
その言葉にオレは更にショックを受けた
心の何処かでオレの言葉が本心でなかった様に、彼女の言葉もあの時の勢いで出た言葉だったんだと思っていた
本当は嫌われてなんていないと思いたかった
“さっきはごめん”と謝って
少しずつでも彼女と関係を築いていけたらと期待していた
なのに彼女はもうオレの事なんてどうでもいい様子で、早々にオレに関する話よりも兄貴との時間の方が大切だと言わんばかりに話を打ち切った
「なんでだよ…」
ただAが好きで、Aにオレを見てほしいだけなのに
どうしてこんなにも難しいのだろうか
まだまだ幼いオレの心には、これ以上勇気を出す余裕はなくて
“これ以上嫌われるくらいなら、今のままでいい”
とこの日からオレはAを想いながらも、これ以上嫌われたくなくて、Aに接触する事をピタリと諦めてしまった
それでも、どうしてもAの事を諦めたくなかったオレは、Aの姿だけでも目に映したくて道場に顔を出し続けた
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梅(プロフ) - はなさん» コメントありがとうございます‼︎私自身もまだボンヤリとしか考えておらず、この先が気になっている1人です(笑)ゆっくりではありますが更新頑張ります(о´∀`о) (2022年1月4日 9時) (レス) id: f655379a06 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 夢主がマイキーや稀咲、イザナとこの先どうなっていくか、続きが凄く気になります!!更新楽しみにしています(*^^*) (2021年12月31日 10時) (レス) id: 0c03d7cf6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梅 | 作成日時:2021年11月11日 16時