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「理由は聞いても…?」
「あー…それは、勘違いしてたんです」
『え?』


彼女の顔を見ればキョトンとしていて、可愛いなぁなんて思いながら話し始めた。


「高校生の、まだ僕がサッカーに関して無知だった頃にAさんの応援しているチーム名を聞いてたんです」
「…ならどうして」
「たしかマンシャインって付いてたなーって、うろ覚えだったんです」
『は?』
「入団前はまだAさんに僕が片想いしている状態だったんで、Aさんの応援してるチームに入りたくて」
「か、片想い…」


そう言って彼女の方に視線をやれば、顔を真っ赤にした彼女と目が合う。


「Aさんの応援するチームで活躍すれば、見てもらえるかなと思って」
「…ほう」
「だからシティに入ったんですけど、違ってたんです」
「二択で間違えたのね」
『その二択で間違えます…?』
「…ごめんなさいでした」


ごもっともすぎる彼女の一言に謝れば、今度はクスクスと嬉しそうに笑い始める。
その笑顔が可愛くて、胸がキュッと締め付けられた。


「…一応迷ったんだよ、どっちだったかなぁって」
『それでシティ選びます?』
「めちゃくちゃ根に持つじゃん」
「…すごいな、Aへの愛が深い」
「ふふ、これなら安心ね、お父さん」


なんて彼女のご両親が嬉しそうに笑う。
これである程度、悪い印象は残さずに済んだかなと思うと少しホッとした。


「もうすぐプレミアも開幕だね」
「はい、Aさんとは遠距離になるのでご心配をおかけするかもしれませんが、大切にさせていただきます」
「しっかりしてるのねぇ、頼もしいわ」
「応援しているよ。不束者ですが娘をよろしくお願いします」
「ありがとうございます」
『…ありがと、お父さんお母さん』


そう言った彼女のご両親はすごく優しい顔をしていて、どれだけ彼女を大切にして来たかが伝わって来る。
だからこそこれからは、絶対に彼女を傷つけることなく大切にしようと改めて心の中で誓った。



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chiito(プロフ) - animestarmyu042さん» こちらの都合で申し訳ないのですが、今は別の作品を練っているのでまた気持ちがこちらの作品に向いたら書けたらなと思っております。気長に待って頂けると嬉しいです、よろしくお願いいたします…! (3月13日 17時) (レス) id: db14ec3e34 (このIDを非表示/違反報告)
chiito(プロフ) - animestarmyu042さん» 作品を読んでくださり、またそんなふうに言っていただきありがとうございます!いずれこの話の短編というか小話を書けたらと思って続編リンクを貼っておりました。なかなかいいアイディアが思い浮ばずこのままになっており申し訳ありません。 (3月13日 17時) (レス) id: db14ec3e34 (このIDを非表示/違反報告)
animestarmyu042(プロフ) - 続きが気になります。 (3月11日 21時) (レス) @page50 id: f7f1d51caf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:chiito | 作成日時:2023年4月24日 21時

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