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自由と不自由が掛け違い ページ28

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「…金属アレルギーになりにくい素材らしいから」


なんて、咄嗟に出て来た言い訳はピアスを買った際にお店の人が言っていた言葉。
本当は独占欲から来るものなのに、それを出す勇気もなかった。


『あ、そうなんですね』
「ね、つけててくれる?」


彼女の顔を覗き込んでそう聞けば、おかしそうに笑う。


『分かりました、たくさん使わせてもらいますね』
「今日もそのままつけててね」
『ん、分かりました』
「じゃあ、またね」


仕方ないな、みたいな顔をして笑う彼女は可愛くて。
この子を誰にも渡したくないな、なんて思えば自然と首筋に唇を寄せていた。

その日の夜、何だか眠れなくて近所のコンビニに行った帰り道。
その道中にある彼女の家付近を通りかかろうとすれば人影が見えた。

嫌な予感がして遠くから目を凝らせば、そこにあったのはアイツと抱き合う彼女の姿。


「…は?」


意味が分からなかった。

玲王は彼女がフリーだと言っていたし、俺は何度も彼女に気持ちを伝えて来たし、彼女も拒みはしなかった。
それなのに、何でこんなことになっているのだろう。

血の気が引くような感覚になったかと思えば、今度は頭に一気に血が昇る感覚。
許せないという気持ちが沸々と沸くけれど、だからといってあの場に乱入する気にもなれない。


『…もしもし』
「もしもし、A?今日の夜、会える?」
『…分かりました』
「ん、待ってるね」


眠れないまま気付けば朝になっていて、気付けば彼女に電話をかけていた。
こんなに想っても見向きもしてもらえないなら、いっそこの関係もすべて壊してしまえばいい。
そうすればきっと、今度こそ本当に君を諦められるから。


『…こんばんは』
「ん、おいで」
『…凪先輩?』
「ん?」
『ちょっと痛い、です』
「ん、ごめんね」


家にやって来た彼女の腕を引いてベッドの前まで来れば、そのまま放り投げるようにして押し倒す。
怯えたような表情に、少しの優越感を覚える。

いつもは愛おしくて仕方なくて、割れ物に触れるように優しくしていたけれど、もうそんな配慮も必要ないから。
その日は今までで一番乱暴に、自分本位に彼女を抱いた。


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chiito(プロフ) - animestarmyu042さん» こちらの都合で申し訳ないのですが、今は別の作品を練っているのでまた気持ちがこちらの作品に向いたら書けたらなと思っております。気長に待って頂けると嬉しいです、よろしくお願いいたします…! (3月13日 17時) (レス) id: db14ec3e34 (このIDを非表示/違反報告)
chiito(プロフ) - animestarmyu042さん» 作品を読んでくださり、またそんなふうに言っていただきありがとうございます!いずれこの話の短編というか小話を書けたらと思って続編リンクを貼っておりました。なかなかいいアイディアが思い浮ばずこのままになっており申し訳ありません。 (3月13日 17時) (レス) id: db14ec3e34 (このIDを非表示/違反報告)
animestarmyu042(プロフ) - 続きが気になります。 (3月11日 21時) (レス) @page50 id: f7f1d51caf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:chiito | 作成日時:2023年4月24日 21時

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