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じゃ、今から行くからあと10分くらい。

と用件だけ伝えて電話は切られた

携帯をベッドに投げてまた仰向けに倒れる

てつや、別れるつもりないんだ…
じゃあなんで？ということがどんどん頭の影の方からどんどん出てくる

これからどうせ来て話をするんだ。今一人で考えたってしょうがない。

起き上がって簡単に身なりを整えて、コーヒーを入れた

ソファに寄りかかってマグカップに息を吹きかけているとインターフォンが鳴った

「開けて〜〜」

『合鍵で入ってくればいいのに』

「久々だから開けてもらいたいの。今から上がるから玄関で待っとって」

オートロックを開けて、玄関でてつやを待つ

こんなのいつぶりだろう
最近は私の家に来ることもあまりなかったからなあ

『…言い負けちゃうなあ、このままだと』

ピンポーン

玄関すぐのインターフォンがなった

ガチャッ
『…おはよう』

「おはよ」

昨日コンビニで会った時のままのてつやが扉を開けたらいた

オレンジの髪、黒いハイブランドのTシャツ、お気に入りのデニム

寝なかったのか、目の下にはすこしクマが見える

「入っていい？」

『あ、うん。どうぞ』

いつもてつやの足汗で床が滑っちゃうからてつや用に買ったスリッパを出すと驚いた顔をした

「俺のスリッパ…捨てたかと思ってた」

『…そう思うくらい、うちに来るの久しぶりだよ、てつや』

多分私の後ろで何とも言えない表情なんだろうな、きっとと思いながらリビングに足を進め、パタパタとスリッパの音をたて後ろから着いてくる

てつやはソファに座って、さすがにコーヒーくらい出すかと思って私はキッチンに入った

『はい、コーヒー。ミルク少し入れたよ』

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