30 ページ31
.
放課後。
最近はなるべく早く教室を出て、すぐに家に帰るようにしている。
今日も先生の号令とともに、バックを肩にかけダッシュで教室を出る。
そのまま靴箱には向かわず、別棟の空き教室へ走る。
なぜか？
この間、ゾムさんに靴箱でガン待ちをされていたからだ。
「そろそろいいかな…」
外から部活動生の元気の良い声が聞こえてくると、私は部屋の外に出た。なるべく人が通らなさそうな道を選び靴ばこへ向かう。
「あ…」
ちょうど階段を降りた時、いつもは誰一人として通らない廊下で大きな段ボールを持った生徒を見つけた。その人は段ボールを何箱か積み上げて持っており、前が見えていないようだった。
手伝ったほうがいいかな？
知らない人に声をかけるという、今までにない試練に臨むため深く深呼吸する。よし、声をかけるぞ。
「あ、あの、すみません。荷物運び大変そうですけど、大丈夫ですか？」
「え…？あ、ちょっと大変ですね…」
「もしよければ手伝いましょうか？」
「え、ええの？」
「はい、半分持ちますね」
そう言って、段ボールの半分を受け取る。中に何が入っているのかわからないが、結構重かった。
これの倍の重さを持ってたおめえすごいな。
段ボールを受け取って初めて相手の顔が見える。その人は顔に天と書かれた布？をつけている背が低めの男子生徒だった。
あれ、顔に布つけた人を私は見たことがあるぞ。
何や、流行りか？おばちゃんには、最近の流行なんてわからないんじゃ。
「あ、ロボロといいます。手伝ってくれてありがとうございます」
「Aです」
「A…？もしかして、苗字って西園寺だったり？」
「はい、西園寺Aです。どうかしましたか？」
「いや、生徒会で最近よく聞くんですよ。あんさんだったんですね」
「も、もしかしてロボロさんは生徒会なんですか？」
「そうやで」
「と、いうことは…今向かってるところって…」
「生徒会やで」
「…やっぱり、手伝うのやめようかな」
「え、最後まで手伝ってや」
くそ、ロボロさんも生徒会かよ。何でこんなにも生徒会と絡んでしまうんだ私は！どうせなら、美少女と出会いたいよ！まあ、今のところ全女子生徒を敵に回しているんですが⁉生徒会め、大勢がいるところで私に絡みやがってさあ！！
しょうがないから、今日だけは手伝ってやるよ。ロボロさんより背が高いという優越感に免じてな！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1028人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ラーク - あの、更新停止してますか？一番好きな作品だから現状しりたくって、、、。教えてください！！ (2020年7月12日 16時) (
レス) id: 5b2067527a (このIDを非表示/違反報告)
ひなひなひなひな - ↓↓↓それな，，絆創膏，，女子力，，＼(^o^)／ (2020年5月7日 21時) (レス) id: 2e0228b2c8 (このIDを非表示/違反報告)
ひなひなひなひな - これで控えめなら大げさに言ったらどうなるんだ，，？（） (2020年5月7日 21時) (レス) id: 2e0228b2c8 (このIDを非表示/違反報告)
稚依(プロフ) - コメント遅くなってすみません（土下座）そう言っていただけると嬉しいです！コメントありがとうございます (2020年4月25日 18時) (レス) id: 827b40f3c8 (このIDを非表示/違反報告)
あか - 私にぴったりの作品でした！ (2019年8月4日 12時) (レス) id: 086f92bdf0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：稚依 | 作成日時：2019年5月20日 23時
