R U L E R # 2 (ページ15)

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貴方「え、兄弟？」

私は理解するのに時間がかかった

2人が腹違いの兄弟？

紫耀「俺、親と縁切ってんねん。勘当ってやつ？」

貴方「前、親は亡くなったって…」

紫耀「あ～、ほんまやで。もうこの世におらん。とっくの前に死んでる」

紫耀が喋ってる姿を見ると

昔、出会った頃のような感じだった

貴方「…そっか」

紫耀「俺の家、跡取りとか必要な家やってん。長男の俺は昔からそうやって育てられてきた。けど、親父は仕事は出来るけど性格はマジでクソやった。母さんがいながらも浮気はするし、暴力は振るうし…最低やった」

紫耀にもそんな事情があったなんて知らなかった

紫耀「ちっさい頃から家なんか帰りたくないし昔から公園で遊んでた。その時に仲良くなった男の子と毎日遊ぶようになった。その男の子は俺と境遇が似てた。」

貴方「それが勝利やったん？」

紫耀「あぁ。だから信じられへんかった。中学上がってから親父に腹違いの兄弟って言われた時には現実を受け入れたくなかった」

紫耀は泣きそうな声でそう言った

貴方「…っ」

こんな時、なんて声をかければいいのだろうか？

紫耀「昔から勝利に何も勝ったことないねん。…勉強も運動も…好きな人も」

もし、私が同じ状況だったらどう思うのだろうか

簡単に"大丈夫"なんて声は掛けられない

紫耀「そんな時、大毅さんに出会った」

" こいつ、Aと同い年みたいやから仲良くしたって？"

"よろしく"

"…しく"

懐かしい…笑

貴方「そうやったんや」

紫耀「でも、今はそんなん気にしてへんから。勝利は勝利やから」

と、吹っ切れたような顔をしていた