千年の冬のような恋 2【松野千冬】 (ページ26)

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お守りページ26

一虎「……(初めて彼女のそんな声聞いたな)」

ぼっーとする頭で彼女の悲痛な泣き声を聞いていた。

俺はマイキーに何度も殴られてふらふらしながらも戦おうとした。

マイキー「……場地」

マイキーは場地の名前を小さくこぼすとまた俺に殴りかかろうとした。

しかしそれに割ってはいる人物がいた。

それはーー花垣武道だった。

武道「マイキーくん、止めてくれよ!」

マイキー「どけよ、タケミっち」

武道「どかない!それにこんなこと……場地くんは望んでないですよ!」

マイキーはそれを聞いた途端彼を殴り飛ばした。

そして驚くほど冷たい声で喋った。

マイキー「お前が何を知ってるんだよ……お前が知ったように場地を語ろうとすんなよ」

武道「なんでだよ!どうしてわからねぇんだよ!」

貴方「……タケミっち」

彼女が俺のところにしゃがみ俺を支えた。

武道「場地くんは2人が喧嘩する姿なんて望んでなんてない!それはマイキーくんや一虎くんが一番よく知ってることだろう!」

マイキー「……これは」

マイキーが何かに気づいてそれを拾った。

貴方「……それって、まさか」

マイキー「場地の奴、まだこれ持ってたのかよ」

それは懐かしい思い出を呼び覚ますお守りだった。

お守りを見た瞬間俺たちはあの日のことを思い出していた。